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質量は確かにあるものの観測することが出来ないダークマター(暗黒物質)。この物質が本当にあるのかいなか、これまでの観測からほぼ間違いなく存在すると言われているのですが、これに関して暗黒物質で出来た天体というものが存在している可能性があると報じられています。

全宇宙に占めるエネルギー密度のうち私達が観測することができる物質はわずか6%程度しかありません。27%が暗黒物質が占め、残りの68%がダークエネルギーというこちらも未知のエネルギーが占めています。

There’s Growing Suspicion That The Universe Is Filled With Invisible “Ghost Stars”

この27%を占める暗黒物質についてBBCが報じた内容によると、天文学者らは暗黒物質、あるいは暗黒物質に関連する粒子が集まって出来た目に見えない「ゴースト・スター」を形成している可能性があるという研究を紹介しています。ゴースト・スターは、これまでブラックホールを装って検出を逃れてきた可能性があり、暗黒物質やゴーストスターが実際に存在すると仮定すれば、科学者が宇宙の見えない大部分を理解する助けになるかもしれないとしています。

現在暗黒物質の有力な候補であるWIMPS(Weakly Interacting Massive Particles)と呼ばれる一群の粒子。これを発見するため行われた実験では、実際にボゾン暗黒物質と呼ばれる別の候補の証拠が見つかりました。

ボゾン暗黒物質は、私達が触ったりすることができる他の物質(元素)と同じように徐々に集まり、最終的には星を形成する可能性があると考えられています。しかし、ゴースト・スターは集まったところで例えば恒星のように核融合が発生せず光や熱を発することもないので私達が運用する様々な望遠鏡では観測することは不可能です。

BBCによると、現在行われているいくつかの実験で、ダーク・スターが存在することが証明される可能性があるといい、これらの星は、天文学者が想定していた超巨大ブラックホールが存在していたように銀河の中心に存在しているかもしれないとしています。

現在、ゴーストスターの観測としてブラックホール画像の中心にあるような擬似的な『影』がないことなど、はっきりとした違いを探したりブラックホールとの予想まったく一致しない重力波を探すという方法で未知の天体を観測しようとしています。