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海外の複数メディアによると、アメリカ時間18日、 スコット空軍基地(ミッドアメリカ・セントルイス空港)でF-15QAという2人乗りの戦闘爆撃機からそれぞれのパイロットが緊急脱出する出来事があったと報じられています。この二人はいずれも射出座席で地上から『打ち上げ』られました。

軍事系ニュースサイト『The Aviationist』によると、事故があったのは現地時間2021年5月18日午前07時30分頃、アメリカ、ミズーリ州セントルイスに位置するミッドアメリカ・セントルイス空港で、この空港にはスコット空軍基地が隣接しています。

Pilots Eject From F-15QA At MidAmerica St. Louis Airport - The Aviationist

事故の内容としては当時F-15QAに搭乗していた2名のパイロットが地上から射出座席で緊急脱出するという考えられない事故になっており、2名はそれぞれ上空に打ち上げられ地上に着陸したとのこと。この事故で1人が負傷したとして入院、もうひとりは怪我は無かったしています。

搭乗していたのはいずれもアメリカ人の空軍パイロットです。

一方、事故機となったF-15QAは戦闘爆撃機F-15Eのカタール向けに開発された最新モデルの1つです。

現時点でこの事故がどのような経緯で発生したのかは一切明らかになっていません。記事によると、ボーイングが生産したF-15QAは通常は同じくセントルイスのンバート国際空港にある同社の工場で運用がされているものの、ミッドアメリカ・セントルイス空港でもボーイングの施設はあるとしています

状況としては事故機が何らかの緊急着陸した後に緊急脱出したのか、それとも着陸後に何らかのトラブルが発生し緊急脱出したのかなど明らかになっていません。

過去にもある地上からの緊急脱出

いずれにしても不可解なのはなぜ地上から緊急脱出したのかです。同様の事故はこれまでも複数確認されており、例えば2021年3月にはロシアで離陸前に誤操作により射出座席が動作し、搭乗していた機長を除く3名が地上から打ち上げられ全員が死亡しています。



また2019年にはイランでは航空ショーで地上に展示されていたT-33A訓練機に体験乗車していた子どもが射出座席で機外に放り出される事故が発生しています。事故機となったT-33Aは退役した機体だったものの、射出座席はそのままになっており、誤ってこれが動作したとされています。