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アルツハイマー型認知症を引き起こすアミロイドβやタウと呼ばれる特殊なタンパク質。現在このようなタンパク質が何から作られるのかがよくわかっていません。一方で、アミロイドβに関して肝臓から生産されているという研究が進められていると報じられています。

認知症の問題は患者以外もその家族に対しても大変な負担が生じるなど、ある種の社会問題になりつつあります。ではこの認知症を引き起こすアミロイドβやタウ、レビー小体と呼ばれる特殊なタンパク質がいったいどのように作られ脳に貯まるのか。これについてはよくわかっていません。

Landmark study presents evidence Alzheimer’s disease begins in the liver

これまで、大気汚染原因説、脳がウイルスや細菌に晒された結果作られるというもの、鼻炎、睡眠薬が原因とするもの、他には喫煙、酒、運動不足、食生活が原因など多岐に渡っており、その中には自己中心的、わがまま、几帳面、非社交的などの性格は認知症を発症するリスクが高まるというものまで存在しています。このように、全くわかっていないというのが現状です。

では今回の研究ではいったいどのようなことが行われているのでしょうか。これはオーストラリアのカーティン大学により研究されているもので、アミロイドβが生産はこれまで脳由来とされていたのですが、実は肝臓が由来しているというものです。

専門用語が多いため簡単に紹介すると、大学ではマウスを用いて遺伝子操作し、マウスの肝臓で人間と同じアミロイドβを作るサンプルを作りました。そしてこのアミロイドβがどのように体内をめぐるのか調査した結果、肝臓で作られたアミロイドβが血液から脳に達し、漏れだすことで脳に次々に蓄積していったとのことです。
合わせて人間で見られるような神経障害や認知機能の低下も見られたとしています。


ただ、今回の記事ではいったい何が現任で肝臓でアミロイドβが生産されているのかについては記載されていません。自然に生産されてしまうものかどうかもよく分かりません。ただ、肝臓でアミロイドβの生産を止める薬というのが存在しており、高コレステロール患者の為に使用される「プロブコール」がの成分がアミロイドβを止めることができるとのこと。(高コレステロール=アミロイドβが作られるというものではないと考えられます)

何れにしてもプロブコールは認知症にならないための予防薬のようなもので、認知症を患ってしまっては効果は望めません。そのため予防のためには死ぬまで薬を服用しなければならないというものになってしまいます。

アミロイドβが肝臓でつくられそれをプロブコールで防げる…、この研究については臨床研究が進んでおり、被験者300人を対象に2年間この薬を服用し認知機能の低下などを調査します。この説が正しいとなると新たな薬が開発される可能性が高く、将来的には注射などで長期間薬を飲まなくても認知症を予防できる未来がやってくるかもしれません。

研究者によるとこのアミロイドβなどの有害なタンパク質の蓄積は食事とリポタンパク質を標的とする薬で対処できる可能性があると指摘しています。

何れにしても私達は健康的な食生活を送ることが求められるのですが、現代のような超加工食品などが存在していなかった時代に生きていた高齢の方が次々と認知症を患っていることを考えると、いったいどのような食事が正しいのか、それすらも分からないとうのが現状です。