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新型コロナウイルスの流行で大学など学校によっては録画された講義を視聴するような対応が行われている場合があると思うのですが、これに関して映像を2倍速で視聴したとしても等倍速と同じように知識を得られることがわかったとしてます。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校が行った研究によると、231人の学生を4つの異なる再生速度グループ(等倍速、1.5倍速、2倍速、2.5倍速)に分け、各グループに短い講義ビデオ(古代ローマの歴史と不動産鑑定)を見てもらいすぐに40問の理解度テストを実施しました。
結果、通常の等倍速再生グループと1.5倍そして、2倍速度グループの間にほとんど違いは見つからなかったとのこと。それらはすべてテストで同様に実行されたものの、2.5倍速でビデオを視聴したグループは軽度の学習障害を示したとしています。

Watching study videos at double speed doesn’t hinder learning

続いて、そこから1週間後に2回目のテストをした場合、同様の結果が得られたといい、より速い再生速度で講義動画を視聴しても短期的または長期的な理解に悪影響が及ばなかったことが示唆されたとのこと。

研究者によると「驚くべきことに、ビデオの速度は学習者が通常の速度の2倍を超えるまで、即時理解と遅延理解の両方にほとんど影響を与えませんでした」と説明しています。

試しに同じ講義ビデオを通常の再生速度で1回見た場合と比較するため、2倍速で等倍と同じ時間になる2回視聴した場合の効果を調べました。1週間後、これら2つのグループ間で行ったテスト結果に違いは有りませんでした。


ただし、2倍速の動画を1回目で1回、さらに1週間後のテストの前にもう一回2倍速を見た1回見た場合は、等倍を1回しか見なかった場合よりも2倍速を1週間後にもう一回見たグループのほうが僅かに成績がよかったとしています。

研究者によると「学習者は講義ビデオを2倍の速度で2回視聴し試験の直前に2回視聴することで、学習時間を戦略的に配分してパフォーマンスを向上させる可能性があります」と説明しています

ただ、これは講義の内容によって異なるとしており、例えば視覚資料が多い場合などは高速再生は理解度に悪影響を与える可能性があるとしています。研究者によると「例えばテストや受験の前に時間を削減するため2倍速で見るなどの方法を採用すると他の学習時間を増やせるのではないか」という趣旨の説明をしています。