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有罪となった犯罪者が入る刑務所。囚人らは様々な刑務作業を行い日本では一部は販売されていたりもするのですが、一方アメリカではその囚人らが作った製品など価値があるものについて最大8割をなかば横取りしていると人権団体が発表していると報じられています。

日本の刑務所では「刑務作業」として受刑者にさまざまな仕事を割り振られますが、アメリカでは刑務所によって異なり、一部の刑務所でのみ刑務作業が課されます。それでもアメリカの刑務作業は毎年110億ドル(約1兆5000億円)の商品やサービスを生み出しているそうですが、そのほとんどが受刑者に還元されずに搾取されているという報告書を、アメリカ自由人権協会が発表しました。

Gigazine
記事によるとアメリカでは現在120万人あまりが刑務所に収監されており日々刑務作業にあたっているのですが、そんな囚人が生み出した様々な製品などサービスに関して、囚人に支払われるがほとんどなく事代や裁判費用、返還金、刑務所の維持費などと最大で8割も徴収していることがわかったとのこと。

これは囚人の時給に換算すると17~70円。囚人らが生み出す利益は実際は約110億ドル、約1兆2100億円あるもののその大半が徴収されているということになります。

当然食事や裁判費用については支払うのは理解できるとして、日本でも刑務作業で得たお金が内部で購入可能な製品にあてることができるものの明らかに高額だという指摘がされていたことを耳にしたこともあります。

ちなみにアメリカでは囚人が仕事を選ぶということはできずほぼ強制的なものになっており、これを拒否した場合は「独房へ収監されたり、減刑希望や家族との面会の機会を失ったりすることになる」
と話しているとのこと。

またアメリカには「犯罪者は奴隷制禁止の原則から除かれる」という憲法があるとしており、つまり囚人らは奴隷制度の中で暮らしているということになりそうです。