火星

地球上の砂漠のように草木一本生えていない火星。実はこの火星、地表に水が存在していない以外も地球と比べ物にならないくらい宇宙放射線に晒されています。研究者はによると生命の痕跡を探すには少なくとも2mは掘り下げる必要があると主張してます。

地球外に生命体がいるのか。推定では「いる」としてもその証拠は一切見つかっておらず、仮に地球外で生命が発見されれば歴史の教科書に刻まれる極めて重大な発見になります。

Mars Has So Much Radiation, Any Signs of Life Would Be Buried Six Feet Under

ではこの生命、現在地球外の惑星(衛星は除く)で唯一存在する可能性があるのは火星です。一方でNASAの物理学者アレクサンダーパブロフ氏は現在の火星環境から見出しでも紹介したように生命、重要なアミノ酸の破壊率を元に計算すると火星の地表から2mは掘り下げないと証拠は見つからない可能性があると指摘しています。

▼キュリオシティローバーによって開けられた深さ5センチの穴。この程度の深さではアミノ酸は2000万年以内に分解されてしまう。
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パブロフ氏によると、火星では地表5センチ以内におけるアミノ酸の完全破壊は年数にすると2000万年以内に行われてしまうとしており、さらに火星の過塩素酸塩と水をプラスするとこれが更に早まるとのこと。
特に火星地表では年間被ばく量が平均で250ミリシーベルトとなっており、地球上における年間1ミリシーベルトが上限…云々と言われる基準の250倍(250年分)、地球平均の0.33ミリシーベルトの約750倍という数値になっており太陽フレアや銀河の外からやってくる宇宙線により岩などに浸透し有機分子を電離して破壊してしまうとのこと。

「私たちの研究結果は、アミノ酸が火星の表面の岩石とレゴリスから宇宙線によってこれまで考えられていた以上にに速い速度で破壊されることを示唆しています」と説明しており、地下深くでみつかるであろうアミノ酸を最初に発見することで火星の生命に対する手がかりを得たいとしています。