H-6N_DF-21D_DF-17

急速な軍事力を高めている中国人民解放軍に関して、先日中国空軍の爆撃機に空中発射型弾道ミサイルと推定される兵器を搭載し飛行している様子が初めて撮影されたと報じられています。

The Aviationistによると今月17日、SNSに投稿された映像として特定不明の空軍基地に着陸するH-6N爆撃機の機体中央に空中発射弾道ミサイル(ALBM)と推定される兵器を搭載している様子が初めて確認されたと報じてます。

Chinese H-6N Bomber Spotted Carrying Possible Air Launched Ballistic Missile - The Aviationist

爆撃機『H-6N』とはソビエトのTu-16爆撃機を中国が国産開発した機体が『H-6』と呼ばれています。H-6は爆撃機以外にも対潜哨戒機、空中給油機など様々な派生型も開発されており、H-6Nは対艦弾道ミサイル搭載、運用可能な機体として2019年以降配備された最新の派生型です。
冒頭も紹介したようにH-6Nが武装した状態で撮影されたものは確認されたことがなく、今回始めて動画として収められたということになります。



搭載しているALBMについて詳細は不明なのですが、過去の報道からは準中距離弾道ミサイル DF-21の空中発射型であるDF-21Dを運用していると言われており、射程は約1450kmあり飛行速度はマッハ6以上(一部情報ではマッハ10)と考えられています。

DF-21Dは空中発射弾道ミサイル『ALBM』の中でも対艦弾道ミサイル『AShBM』という敵の空母や駆逐艦といった水上目標に開発された兵器です。発射試験については最近では2020年8月に南シナ海で軍事演習を行った際に2基のAShBMがあり、うち1基がDF-21Dとみられています。

ただ、今回撮影された映像からは弾道を収めた先端部分の形状がDF-21Dではなく極超音速兵器の一つDF-17の形状に似ているという指摘がでているとのことです。

▼DF-17
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