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人間ならば誰もが付いている『ヘソ』。みなさんはヘソにどのような細菌が生息しているか考えたことはあるでしょうか。今回はヘソの細菌を研究した大学の研究結果を紹介します。

ヘソの細菌を調べる
 ノースカロライナ州立大学(NCSU)の研究チームが行ったのは人体でもヘソに生息する細菌の研究です。そもそもどうしてヘソなのかというと、2年前、とある学部生の思いつきで“クリスマスカード用に同僚のへそに生息する細菌を採取するというアイデア”があったといいます。NCSUの研究チームは当時、市民参加の科学研究を行う方針をだしており、方針とこのアイディアの方向性が一致したといいます。

 ロブ・ダン(Rob Dunn)氏ら生態学者チームは一般の人々に科学に興味を持ってもらう手段として、彼らの皮膚の上に広がる豊かな生態系を見せるというのは名案だとし「しかもへそというのが馬鹿げていて、たいていの人を引きつける」と述べています。また、へそはしっかり洗われることの少ない部分であるため、現代人の体の表面の微生物相を、可能な限り手つかずの状態で調べるにはうってつけ場所だったとしています。

研究とその成果
 集められた被験者はヘソの細菌に興味をもった60人。綿棒を手渡してサンプルを提供してもらいベリーボタン・バイオディバーシティ(へその生物多様性)」プロジェクトが始まりました。
 調査の結果、60人のへそから2368種の細菌が見つかり、1458種は新発見の可能性がでてきたといいます。細菌は少ない人では29種、多い人では107種で平均67種見つかり、全体の92%の細菌はその人にしかいないものだったことが明らかになりました。

興味深い細菌も
 生息していた細菌が興味深く、日本に行ったことがない人のヘソから日本の土壌でしか発見例のない細菌と思われる種が見つかったそうです。そして数年間へそを洗っていないという人物からは極限環境微生物2種が見つかったといいます。

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参考:極限環境微生物

 極限環境微生物は高温(~122℃)、強アルカリ(~pH12.5)、強酸(~pH-0.06)、高圧(~1100気圧)、有機溶媒存在下など生物にとて非常に過酷な極限環境において良好に生育する微生物である。


 被験者に共通して見つかった菌が1つもない一方で、8種の菌はサンプル提供者の70%以上に見つかったといいます。また、それらは決まって大量に存在していたとのことです。実はこのような環境は“熱帯雨林”で見られるらしく、熱帯雨林もまた1つ1つが異なる植物相を持つ一方で、どの熱帯雨林にも共通して豊富に存在する樹種がいくつかあるといいます。
 ダン氏は「人体に熱帯雨林に似た部分があるというのは、個人的にはとても素晴らしいことだと思う」と述べています。

 研究チームは、より多くの人のへそを調べる作業に入っており、ヘソに生息する細菌がサンプル提供者の出生地や免疫系などとどのように関連しているのかを調べるとしています。

参照元:ナショナルジオグラフィック

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