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 財布にほとんど現金が入っていない代わりに、クレジットカードや電子マネーで決済を行うという人が多い国がありますよね。日本では圧倒的に現金払いが多いと思うんですが、そんな人が現金払いを行わず1ヶ月過ごした結果を紹介します。

 都市部では電車やバスの電子マネー化は当たり前。もちろんコンビニや飲食店の支払いもクレジットカード決済できるところが多いですよね。そのような環境が整っているにも関わらず日本では現金で支払いを行う人が多いです。ではそのような現金払いが多い人が1ヶ月間「キャッシュレス」生活をしたらどうなるのか、日本経済新聞から紹介です。

 34歳の男性(記者)は東日本旅客鉄道(jR東日本)の「Suica(スイカ)」に2万円チャージし、あとはクレジットカードのみというキャッシュレス生活を行いました。最初、この記者はやはり現金が無いことに不安を感じ、お店が電子マネーやクレジットカード決済できるのか落ち着かなかったといいます。実際に商店街にある行きつけのパン屋は現金決済のみで残念ながら行く事はできませんでした。

集金、飲み会で困ることも
 お店ならば電子・クレジットカード決済可能な店を選べばいいんですが、どうしてもさけることができないことがあるそうです。それは自治会費集。口座振込可能な自治会あるそうなんですが、基本的に現金徴収が一般的です。そして、ご祝儀や香典も当然現金のみということになります。
 また飲み会などでは現金のように割り勘が難しいこと。記者は「私が払う」ということで回避したもの「ポイントかマイルを集めているの?」などと言われたといいます。
 そして地方の公共機関は未だに電子マネー決済が普及していない現実があります。記者はタクシーを使い移動したんですが当然割高になります。また土産物店も現金支払いのみで、別の店に行くという手間があったといいます。

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写真:対面販売の改札口

増えた支出
 電子マネー・クレジットカード決済だとお金を使うという感覚が薄く、余計なものまで買ってしまうなどと聞いたことがあると思います。実際に記者は「外食はやや高めになり、スーパーやコンビニエンスストアではついカゴに入れる食材が増えた」と実感し、光熱費などを除くキャッシュレス生活全体で8%ほど支出が増えたという結果がでました。

 記者の感想としては現金なしの生活にも徐々に慣れてくるとし、都市部、特に駅周辺では想像したほど困らなかったとしています。また地方でも全国チェーン店を使えば環境は整うことが多く、書籍や文具を取り寄せたネット通販の便利さも再認識したと述べています。そして電子マネー・クレジットカード決済の抵抗感がなくなるにつて、支出が増えていったとまとめています。


 いつの間にか自販機でジュース一本買うのも電子マネーで、ネット通販が普及し支払いもクレジットカードや携帯電話会社から引き落とすなど便利な世の中になりました。ただし、完全なキャッシュレス生活というのは特に地方ではまだまだ難しく、避けて通ることはできない現金払いもあることも事実です。
 「慣れてみれば元の生活には戻れない」というように、便利なことが多い電子マネー・クレジットカード決済は現金と合わせて使うことで最大限の便利さを発揮するということなのでしょうか。