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アメリカ航空宇宙局(NASA)は11日、国際宇宙ステーション(ISS)にアメリカの民間宇宙企業ビゲロー・エアロスペース社の膨張式居住モジュールを追加するため契約を結んだと発表しました。計画では2015年秋にも同モジュールを打ち上げ接続するとしています。

風船のように空気で膨らませる新型宇宙居住棟の開発についてアメリカ航空宇宙局(NASA)11日、ビゲロー・エアロスペース社と契約を結び、16日に1780万ドル(約15億6000万円)を提供すると発表がありました。

新型宇宙居住棟はビゲロー・エアロスペース社の『インフレータブル・モジュール』と呼ばれる膨張式のもので同社はこれまで2006年と2007年にジェネシスIとIIという試験機を打ち上げ共に成功を収めています。このモジュールの最大の特徴は浮き輪のように膨らませることができることでロケットに搭載できるサイズよりも広い居住スペースを宇宙空間でつくり上げることができます。 

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NASAが構想した膨張モジュール

この手のアイディアは昔からあったもののその構造から放射線や宇宙ゴミや宇宙塵の衝突に耐えられるものを造るのは難しいとされ実現していませんでした。しかし近年『ベクトラン』と呼ばれるケブラー繊維の約2倍の強さを持つ素材が登場したことにより、複数枚重ね合わせることでこの問題をクリア。耐久性は他のISSのモジュール(金属製)よりも強いとも表現されることがあるそうです。

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今回ISSへ追加されることになったのはビゲロー・エキスパンダブル・アクティビティ・モジュール(Bigelow Expandable Activity Module)こと通称ビーム(BEAM)で質量1.4t、サイズは全長4メートル、直径3メートル。電源や生命維持装置は持たず他のモジュールから供給されます。 現在、2015年のファルコン9の8回目のISS輸送ミッションで打ち上げ同モジュールの打ち上げ2年間の試験運用を行うとしています。

同社で記者会見したNASAのロリ・ガーバー副長官は、「宇宙長期滞在に向けた重要な技術革新だ。宇宙開発の新時代の幕開けになるだろう」と語っています。
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