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これまでいくつか個人宇宙旅行を紹介しましたが、残念ながら何れもサブオービタル(弾道飛行)という短時間の宇宙旅行になります。「そんなものじゃ物足りない!」という方もいるでしょう。そこでオススメなのはゴールデン・スパイク社のが計画している月旅行です。

アメリカ、コロラド州に本社を置くゴールデン・スパイク社はNASAの元フライトディレクターらが設立した宇宙ベンチャー企業です。見出しでも紹介したようにゴールデン・スパイク社は民間初の月旅行計画を進めています。

同社は2012年、10年以内に月への定期便を就航する大胆な目標を発表しています。計画によると、月着陸船は退役機を含む既存のロケットや技術を再利用することで、一人あたり15億ドル(約1350億円)で行うことしています。また1回の飛行で2人を最長2日間ほど月に送り込むことが可能ということで、お金持ちな新婚さんにお勧めなプランになっています。

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画像:月着陸船(想像図)

さて、最新鋭のステルス戦闘機を6機から7機、もしくはイージス艦1隻ほど買えてしまうという一人あたりの料金について、需要があるのしょうか。

Digiboによると、「15億ドルの資産をもってたとしても、簿価のままで現金化することは難しい」としたうえで「仮に30億ドル以上の資産を持つ人となると、Forbesのランキングでは上位400位以上ということとなる。ただ、こうした資産家のほどんどは高齢者のため、この中で月往還観光旅行に耐えられる40~50歳代の比較的若い人ということになると、全体の10分の1にも満たないだろう。つまり、40人ということとなる」としています。



もちろん個人の場合以外にも国家が宇宙飛行士を養成するための目的で利用するという場合も考えられるので、必ずしも需要がないとも言えないとしています。flightglobal.comの記事によると、実際にくゴールデン・スパイク社の構想には複数の国家の宇宙機関が興味を寄せているとも書かれているそうです。

参考:National GeographicDigibo