不具合が相次ぐF-35について、米海軍はF-35計画が失敗した時に備えバックアッププランの検討を進めているそうです。

wired.comによると、米海軍はF-35計画が失敗した場合に備え、「F/A-18E/Fの導入機数を増やす」「UAVの利用を拡大する」「カウンターメジャー(航空機における防御手段)の能力拡大を図る」といったバックアッププランの検討を進めているとしています。

この根拠としてジョナサン・グリーナート米海軍作戦部長がこれまで発表した論文で「米海軍は納入計画をキャンセルすることはしないが、当初の計画予定通り260機の導入をしない可能性はある」と言及したことを挙げ、また「海軍が導入機数を削減するようなこととなった場合、(F-35の)1機あたりのユニットコストは更に跳ね上がることになるだろう」としています。

F-35

F-35はアメリカのF-16、A-10、F/A-18、AV-8B、イギリスのホーカー・シドレー ハリアー、BAe ハリアー II、カナダのCF-18など攻撃機や戦闘攻撃機に変わる航空機として設計されたステルス戦闘機です。F-35は、通常離着陸型(F-35A)、短距離離陸・垂直着陸型(F-35B)、カタパルトを使用した艦載機型(F-35C)の3タイプが開発・製造されています。


米海軍が採用する艦載機型(F-35C)

F-35の配備についてはアメリカ空軍・海軍・海兵隊、イギリス空軍・海軍、イタリア、ノルウェー、デンマーク、オランダ、オーストラリア、トルコ、カナダ、イスラエル、日本などが採用を決定しており、あわせて数千機が製造される見込みであるものの、当初言われていたユニットコストが大幅に上昇。また開発も遅れていることからカナダ政府は調達中止を正式決定しています。