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「板にシール貼ればいいんじゃね?」というリフト上の会話から始まった痛板。実際に作製から滑りまでやってしまったわけですが、このページでは自作痛板の作り方や作ってみて分かったこととがまとめて書かれています。

最終更新日 2015年9月5日 綺麗に画像を拡大するソフト、サイトを追加

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※ここで紹介するのは痛板製作の一例です。 

メニュー
1.痛板製作に必要なもの
2.手作りステッカーで作る痛板の利点、欠点
3.痛板製作の前に準備しておくこと
4.スキーに貼るのかボードに貼るのか
5.デザインについて
6.シートの貼り方、カットの仕方
7.色褪せや耐水性、耐久性はどうなのか
8.別の方法で痛板を作るには
9.滑走中の注意事項、その他
10.損傷箇所の修復方法
11.シートを剥がれにくくするには
12.実際に作った、滑ってみた感想は


痛板製作、全体的な流れ
痛板はどのように作るのか、こちらのリンク先では簡単な流れを紹介します。
参考:自作痛板を作るには


最新記事としてスノーボードに応用可能なスキー板における痛板製作例も記事にしました。
第一回 スキーの痛板を作ろう―表面処理編
特別編 スキーの痛板を作ろう―板の選び方

1.痛板製作に必要なもの

シート
私が使用したシートはエーワンの手作りステッカー品番29421(公式サイトはこちら)です。これ以外にも耐水性のあるロール紙を使用し作る方法もあります(参考)。 ただ、私が使用したロール紙はシートそのものが弱く衝撃により割れることが確認されています。


スキー・スノーボードの表面に凹凸があるものは場合は貼ることができません。これはシートに伸縮性が無いためです。ザラザラでシールが着かないような板の場合は紙やすりで表面を磨く必要があります。
参考:自作痛板 トップシートがザラザラした板で作ることはできるのか

また板そのもののデザインは白や黒などできるだけ単色のほうが、最終的な見た目がよくなる傾向があります。理由はこちらのリンク先に書き綴っています。ただ、そのような板は限られているので目安として見てください。
参考:スキーの痛板を作ろう―板の選び方 : ZAPZAP!

プリンタ
フルカラーでA4サイズを印刷できるプリンタであれば基本的にどのような機種でも作ることができます。


2.手作りステッカーで作る痛板の利点、欠点
痛板を作るにはいくつか方法があると思います。まずは手作りステッカーで作る利点と欠点を書きたいと思います。
■利点
  • 安く作ることができる
    最大の利点はこれです。170cmの一般的なスキー板であればA4サイズで9枚(3袋)あれば全面に貼り付けることができます。これにインク代が入ってきます。
  • 気に入らなかったら作り直しができる
    手作りステッカー品番29421であれば剥がしたときに粘着面が残らず綺麗に剥がすことができます。その為、デザインが気に入らなければ場合は作り直すことができます。また毎年お気に入りの物に貼り替えることも容易です。

欠点

  • 作るのに時間がかかる
    画像収集や画像編集、デザインに時間がかかります。
  • 耐久性が無い
    スキーに限って言うと板が重なるので比較的簡単にめくれる傾向があります。特にテール側と板の内側に傷が付きやすいです。
  • 板の手入れがいる
    破れたり損傷した部分が広がらないよう切り取るなど、特にスキーの場合は滑りに行く度に補修が必要となる場合があります。
  • 色あせ
    業者に比べて色褪せやすい傾向がありますが、プリンタのインク次第では3年を超えても色褪せせず使用できるものもあります。


3.痛板製作の前に準備しておくこと

■ビンディングの型を作る

特にスキーの場合は重要になってきます。全面にシートを張ろうと思うとビンディングに合わせてシートをカットするかビンディングそのものを取り外しシートを貼る必要があります。板にビンディングが付いた状態でビンディングの型を取るのは難しく非常に時間がかかります。既に付いてしまっている場合はスポーツショップで同じビンディングを探し型を取らせてもらうか、私が行ったように測りながら型を作ります。

スキーのビンディングは板に付ける際に穴を開けるのですが、この穴に水が侵入しないよう特殊な接着剤入れビンディングをネジ止めしています。つまりこのネジを取り外すと接着剤も剥がれてしまうので耐水面で板に致命的なダメージを残す可能性があります。

板にビンディングがついた状態で型を取る例
参考: 【痛板】ビンディング周辺の型取り

■完成後の板をイメージする

現在痛板はキャラクターものが多いですが例えばネコであったり風景画でもかまいません。デザインしたものをシートに印刷するのではなくまずは普通紙で印刷を行い完成後をイメージしましょう。 スキーとボードによって使用できる画像に制限がかかってきます。これについては「4」で詳しく書こうと思います。

■画像を用意する
シートに印刷する画像を用意しておきます。小さい画像では大きく印刷したときに荒くなってしまうので最低でも壁紙サイズの画像を用意してください。

綺麗に画像を拡大する方法 2015年9月5日更新
板全体にキャラクターを載せようとすると壁紙サイズの解像度であっても荒くなってしまいます。その場合は画像を拡大出力してくれるサイトやソフトを使用すると便利です。

→waifu2x
こちらのサイトでは縦横最大で1,280px以下の画像を2倍まで綺麗に拡大し出力することができます。(サイト内記事へ)

→waifu2x-caffe
https://github.com/lltcggie/waifu2x-caffe(右側のメニューからダウンロード)
上記のwaifu2xの処理を自身のPCで行えるソフトウェアです。こちらではさらに多きサイズの画像を出力可能でサイズで、waifu2xとおなじように綺麗な拡大ができます。

PhotoZoom Pro 5 (特価時に9,750円)
http://store.junglejapan.com/category/PHOTOZOOM/JD004226.html(PhotoZoom Pro 6の販売開始によりリンク切れ)
waifu2xには劣るものの同じように綺麗に拡大することができ更に大きいサイズで出力できます。(Proで最大1,000,000px(=1,000K)の解像度)。PhotoZoomについては『Pro』、『Classic』、『Express』があるのですが、『Pro』には他の2つにはない「S-Spline Max 補完テクノロジー」というものがあり最も綺麗に拡大できます。

最も綺麗に拡大できるのはwaifu2x(waifu2x-caffe)で次にPhotoZoom Pro 5で最下位としてPhotoShop等の一般的な画像編集ソフトとなっています。


4.スキーに貼るのかボードに貼るのか
スキーに関しては左右にまたがってシートを貼るので顔や文字が分割してしまうことがあります。これを避ける為にどちらかの板に顔をもってくるのですが、これを実際にやってみると顔が小さくなり全体のサイズも小さくなります。 そのため1人のキャラクターを左右に分割せずに貼り付けるということは基本的には不可能のようです。

14792fca.jpg
参考: 【痛板】耐水テストとテール印刷


5.デザインについて

スキーに関してはテールが痛みやすいのでできればトップに重要なものをテールはロゴや文字を貼り付けたほうが良いかもしれません。


6.シートのカット、貼り付け 

どのような作り方をするのかで作り方は異なります。『自作痛板を作るには』では私が過去3つの作り方を試したものがまとめられています。オススメなのは私が作った痛板製作者向けテンプレートを使用し、全体的なイメージ、調整をしながら印刷を行い板に貼った状態で余分な部分をカットする案です。

【痛板】繋ぎ目について考える(オーバーラップ処理について)

いずれの場合もシートを貼り付ける前に必ず板表面の汚れを落としを行いシートの貼付けを行なってください。板に汚れが付いているとシートの粘着力を発揮できません。


7.色褪せや耐水性、耐久性はどうなのか

せっかく作ったのに2.3日で色褪せしたりボロボロに破れてしまっては意味がありません。

■耐候性(色褪せ)について

各社から痛板にできそうな印刷シートが発売されています。基本的に印刷するシートに保護フィルムを貼るタイプのものを使ってください。保護フィルムにUVカット(色褪せ防止)をしたものがありますが効果は不明です。

色褪せを防ぐには
インク自体に耐候性のあるものを使いましょう。現在発売されている一般的なプリンタはインクジェットプリンタと呼ばれインクは染料インク顔料インクの2種類があります。染料インクは発色や色の表現性が高いですが耐水性が弱くまた色褪せにも弱いとされています。
顔料インクは染料インクに比べ発色はよくないものの耐水性に優れ色褪しにくい特徴があります。痛板は耐水性が良く色褪に強いインクがいいので、私は全色顔料インクを使ったプリンタをおすすめしています。
参考:プリンターで使われている「顔料インク」と「染料インク」はどこが違う?

ただし、最近は染料でもエプソンの「つよインク200」「つよインク200X」、キヤノンでは「ChromaLife100+」といった規格のインクで印刷することにより色褪せはしにくくなります。

→詰め替えインクについて 
プリンタによっては詰め替えリンクといった純正品ではないインクが存在します。一般的にインクは純正のインクに比べ色褪せがしやす傾向があります。ただし私が使っているPX-501Aのエレコム製詰め替えインクTHE-46KITNカラークリエーションのインクでは1,2年滑った程度では色褪せしないことが確認されています。

→UVシート2枚貼りは効果があるのか
86b1aae0.jpg

詰め替えの染料インク(安物)を使った例です。08-09モデルの場合としてUVカットシートを2枚貼り付けたのの残念ながら色褪してしまったので特に効果は無いと思われます。
【痛板】滑ってみた DAY4,5 

■耐水性について
私が使用したA-one 28802ではシートと透明シートの間に水が浸入してしまっても1週間も経てば乾燥して元にもどります。シートの表面から水が浸入することはないようです。 参考:【痛板】結果報告

→耐水性を向上させるには
シートの断面に固形ワックスもしくはロウを塗ることで耐水性が大幅に向上します。 ただし、シートの粘着面にワックスが着くとシートが剥がれやすくなるのでかならずフィルムが付いた状態で軽く行ってください。

■耐久性について 
ここの耐久性とは剥がれにくさや破れにくさを指すのですがこのシートの一番の欠点はこの項目だと思います。 スノーボードの場合はスキーに比べて板が重なったりストックの先端がぶつかるということは無いので比較的耐久性があると言えます。ただしスキーの場合は先ほども書きましたが板が重なったりするので簡単にめくれてしまいます。これを防止するために印刷したシートを板の角から数ミリ内側にカットする必要があります。これを行ってもめくれる時はめくれてしまうので水や雪の進入で損傷範囲が広がる前に修復を行います。

貼り付けたシートの縁に接着剤を塗る方法があります。効果は絶大です。
参考:【痛板】接着剤で補強した効果は
参考:【痛板】09-10 滑ってみた DAY 18


8.別の方法で痛板を作るには

いくつか考えられる方法を紹介します。

1.ZEROSでつくる
スノーボードであればZEROSとう会社で作ることができます。この会社はオーダーメイド生産で滑走面までデザインすることができます。ただし値段が高く板本体とデッキ、ソールの印刷を含めて86,000円~100,000円となっています。

2.エアーブラシでつくる
これも業者になるのですが車の塗装と同じようにエアーブラシで直接デザインするという方法です。ただしこれも非常に高額になる恐れがあります。またボードやスキーは常に衝撃が加わるるので、ヒビが入ったり割れることも考えられます。修復や料金の面からしても痛板では使い物にならないでしょう。

3.業者につくってもらう
業者に画像を送って代理で印刷したシートを購入方法です。120cm×50cmの印刷で7000円から行えます。ただしこの場合は著作者にあらかじめ許可を取る必要があるなど著作権の関係で面倒に巻き込まれることが考えられます。

参考:フルカラー、カッティングステッカーの製作、販売。印刷工房

いろいろ調べてみたのですがやはり自分でシートを買って印刷するのが安上がりで後々のメンテナンスも手軽に行えそうです。mixiの痛板のコミュニティでは自作痛板の例がいくつか上がっているので製作者に聞いてみるのもよいでしょう。


9.滑走中の注意事項、その他

滑走中に注意することはありません。普通に滑ってください。 ただし、雪面に板を突き刺しながら移動するのはやめましょう。固めの雪に突き刺すと一発で剥がれてしまいます。剥がれ方によるものの板に付いた水分をふき取りシートを乾燥させることで粘着力は弱まるものの再度貼り付けることもできます。

スキー場でシートが剥がれてしまった時の対策として、シートの粘着面についていた透明の保護フィルムを持って行くか(回収したシートを貼り付けて持って帰るため)、シートそのものが損傷し広がりを防ぐためにも小さいカッターナイフを持っていったほうがよいかもしれません。


10.損傷箇所の修復方法 8cb37798.jpg

スキーの場合はこのような損傷が滑りに幾度に発生します(ピンク枠で囲った箇所)。このような場合どうするのかというと、3つの方法があります。

① 損傷箇所を上から押さえつけて膨らまないのであればそのまま強く押し付け貼り付ける。 ② シートに粘着力がある場合、損傷箇所を切り取らずその周りに切り込みを入れる。 ③ 損傷箇所をカッターで切り取る。

基本的に②の修復方法を行います。この方法はシートが多少変形していても有効です。


11.シートを剥がれにくくするには
何度か同じことを書いていますが、やはりシートを貼り付け滑ってみると簡単に剥がれてしまうのがこのシートの欠点です。シートを貼り付けた後、シートの縁を接着剤で塗り補強することで剥がれにくくすることができます。
参考:【痛板】接着剤で補強した効果は
参考:【痛板】09-10 滑ってみた DAY 18
参考:自作痛板、接着剤の量は : ZAPZAP!

接着剤で補強した後のシートの剥がし方や綺麗に取ることができるのかについてはこちら。
参考:【痛板】接着剤で補強したシートを剥がしてみた


12.実際に作った、滑ってみた感想は。痛板を作られる方へ

自作痛板について「必ずこの材料を使い、この方法で作らないければならない」というものは一切ありません。自由な発想でオリジナルの痛板を作ってみてください。
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