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「ちょっと摘んだぐらい、どうってことないでしょ?」などと理由を付け、無断で“収穫”をしている中国人。清朝の離宮・円明園ではそんな住民らに荒され大変なことになっているといいます。

中国の祝日として端午節(端午の節句)があります。2013年の端午節は6月12日だったんですが、その前日に一騒動あったと中国メディア、北京青年報(電子版)が伝えています。

報道によると先日10日早朝、中国・北京市郊外にある清朝の離宮『円明園』に北京市民が出現し、園内からチマキの皮やヨモギ、菖蒲の葉を無断で収穫し持ち去ったといいます。
中国では端午の節句にチマキを作って食べ、邪気払いにヨモギや菖蒲の葉を飾るという習慣があり、12日に使用するため持ち去られたとされています。 また、中国版ツイッターこと微博には「我が家の食卓」と題した投稿に、同園で集めてきたチマキの皮やヨモギ、菖蒲などを写真付きで紹介しているユーザーもいたとのことです。

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写真:円明園(えんめいえん)。1856年、アロー戦争の際にイギリス軍により破壊され現在は廃墟と化している。面積は3.5km2

北京青年報が同園からチマキを包むアシの葉を持ち帰った人物に取材したところ「ちょっと摘んだぐらい、どうってことないでしょ?」と言葉が返ってきたといいます。また同紙記者が現地を取材中にも、円明園の湖に面した山の中腹で野草を取っている観光客グループを目撃したとのことです。

同園の巡回車は数時間に1周のペースで監視をおこなっているものの、その際に異常は発見されないとしています。責任者は「円明園はあまりにも広い」と述べた上で、「同園内の植物を観光客が無断で採集することは、生態系や環境の破壊につながる」と話しています。このような行為を見かけた観光客に対し注意すると同時に管理所に通報するよう呼びかけているといいます。

勝手に持ち去る中国人

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2012年12月、湖北省荊門市で開催された菊花展で市民らが押し寄せ実に30万鉢もの菊の花が盗まれるという出来事が発生しています。

これは閉幕する2日前に関係者が「盗まれては困る」ということで片づけを行なっていたところ、見ていた市民が勘違いし鉢植えを持ち去り始めました。その後、インターネットや噂で広まりクルマやバイクを利用し大勢の市民が集結するに至りました。

中国では同様の出来事が多発しており、何れも会期終了間際になると盗みを始める姿が目撃されています。

参考:Record China