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鳥とは異なる翼を持つコウモリ。最新の研究によるとコウモリは飛び立ちと上昇する歳、筋肉に蓄えられたリサイクルエネルギーを使用していることが分かったとのことです。

アメリカ、ブラウン大学のNicolai Konow氏率いる研究チームによると、コウモリは飛び立ちや上昇する際に上腕二頭筋と上腕三頭筋に蓄えたエネルギーを使ってブーストを行うというユニークな特性をもっていることが判りました。

Konow氏は「コウモリは、上腕二頭筋と上腕三頭筋に蓄えられたエネルギーを肘を伸ばす際のパワーとして使っていることが判った。そしてもっとも重要なことは、この肘を伸ばす際のパワーはリサイクルされているエネルギーを使っているということ。コウモリのような小型の哺乳類は体の大きなに比べて余りにも厚く、そして硬い腱をもっているのは正にこのことに理由があるのです」と述べています。

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(同研究でX線を用いて撮影されたコウモリ)

酒によっても普通に飛べるコウモリ

合わせて、コウモリの飛行についても紹介しておきましょう。これは南北アメリカ大陸に生息するオオコウモリ科のコウモリは“アルコールに耐性”を持っており、酒の主成分であるエタノールを与えても正常に飛行出来ることが分かっています。このコウモリは日頃から発酵したアルコールを含む果実を食べており、仮に酒によった状態でもコウモリが発する音波を使用したエコロケーション(反響定位)は正常に機能しているためです。

この種のコウモリはアルコール耐性が高いため他の動物が食べられない果物を食べることができ、進化において優位に立った可能性があると考えられています。研究者によると中南米に生息するコウモリの種類がその他の地域に比べて非常に多様であることもアルコール耐性で説明できる可能性があると指摘しています。 

参考: ScienceNewsline Biology,National Geographic
Photo:昼間飛ぶコウモリ - サンシロウの撮影日誌