引っ越し

仕事や進学、結婚などで引っ越しをすることがありますよね。これらは世界で共通した引っ越しの理由になるんですが、お隣の中国では非常に珍しい理由から引っ越しを決断した家族がでてしまいました。

中国、安徽省合肥市のとある村に暮らすのは阮(ユエン)さん一家。実は阮さんの自宅が、ある理由から毎年傾き続け阮さん一家は引っ越しを余儀なくされました。どうして家が傾いているのか、また手抜き工事か?どこぞの政府から派遣された人間が嫌がらせしているのか?実は、中国で保護されているアナグマが住み着いてしまったためです。

「最初に穴を見つけたのは近所の子供」と話す阮さん。阮さんは何も考えずにその穴を埋めたものの、数日後、その場所を見ると埋めた穴はまた大きく掘られ、さらに新しい穴が2つも増えていたといいます。最初は「仲良く共存すればいいや」と軽く考えていたと阮さん。昨年の正月に友人たちを招いて食事をしていた際に、床が突然3、4cm沈下するという出来事が発生しました。

その日からアナグマを追い出そうと試みるもアナグマは安徽省2級保護動物に指定されており手荒く追い出せば自分が罰せられる恐れもあり手出しが出来ない状態だったといいます。

アナグマの巣
▲アナグマの巣(参考)

現在、阮さん宅周辺にはアナグマの掘った巣穴の入り口と、そこから掘り出した土の山。台所の床をたたいてみると明らかに空洞になっているのが分かる音が状態だそうです。壁には無数の亀裂が入っており、「この家はすでに崩壊寸前の『危険家屋』だ。恐ろしくて住めやしない」と阮さん。

阮さん一家は合肥市に引っ越すことを決断。また阮さんは地元政府にアナグマによる被害を訴えており、政府側は「既に上層部に報告している」と話しているそうです。

アナグマ



イタチ科アナグマ属に分類される動物。日本では本州、四国、九州にニホンアナグマが生息しています。アナグマは森に生息しており、地中に巣穴をほり生活します。巣穴は全長50~100mに達し、複数の出入口を設けます。寿命は飼育の例で16年2ヶ月という報告があるとのことです。

参考:Record China,Wikipedia,photo:mayanoue no okra