風力発電

風力や太陽光を利用した再生可能エネルギーの発電。低炭素社会の象徴とも言える発電方法なんですが、今回は米大学によるこれら発電方法の余剰電力について蓄電はするべきなのか否かについての研究を紹介していきます。

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スタンフォード大学「世界気候およびエネルギー・プロジェクト」の研究チームは風力・太陽光で発電した電力について、5種類のバッテリーと他従来型の陽水発電を使用した蓄電とそのコストについて論文を発表しました。

再生可能エネルギーの欠点として、天候などの条件によって発電量が変動することが上げられています。電力供給が電力需要を上回る場合、出力超過を放置したすると交流電力の周波数上昇を招き、停電が発生するなど悪影響が生じます。これを回避するため、出力を抑えたり蓄電を行う方法があるんですが、これらを比較した場合、どちらがコストを安く抑えられるのでしょうか。

「私たちの研究目標は、ソーラーや風力によって得られた余剰電力を蓄電した場合の総体としてのコストを算出することにあったのです。この研究の結果から、ソーラー発電によって生じた余剰電力は、コスト的観点から蓄電する効果はあるものの、風力発電に関しては効果はないことが判ったのです。」

研究チームは蓄電を行う2次電池として鉛蓄電池、リチウムイオン電池、NAS電池、バナジウム系レドックスフロー電池、亜鉛臭素電池を対象に行い、エネルギー投資利益率(発電により生産されるエネルギーを製造・維持にかかるエネルギー量で割った値)について研究しました。
結果、風力発電を出力抑制した場合エネルギー投資利益率は10%の低下、蓄電する場合としてリチウムイオン電池で20%、鉛蓄電池では50%以上も低下することが判ったとしています。(太陽光発電は製造時に大量のエネルギーを消費しているので、同様にエネルギー量が大きい二次電池を電力貯蔵に用いてもコスト的に釣り合いが取れるとしている)

研究チームは同時に従来から使用されている水による蓄電、所謂陽水発電を使用した蓄電効果についても調べており、「陽水発電は風力やソーラー発電の蓄電用としても機能を発揮し、陽水発電の蓄電コストはバッテリーを使ったものよりも10倍以上投資対効果が高いことが分かりました」としています。

陽水発電



一般的に下部貯水池(下池ダム)と上部貯水池(上池ダム)で構成される水力発電所。陽水発電は、夜間などの電力需要の少ない時間帯に上池ダムに水を汲み上げ、電力需要が大きくなる時間帯に下池ダムに水を流し発電を行います。陽水発電を行う水力発電所は実質的には蓄電を目的としており、水を使った巨大な蓄電池となっています。

参考:Technobahn, 「東近江モデル」から「滋賀県市民共同発電所ファンド」へ
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