ディープインパクト

彗星に衝突体を激突させる初のミッションを行ったアメリカの探査機ディープインパクト。先月初旬を最後に通信が出来なくなりミッション終了が言い渡されたそうです。実はその原因となったのは『2000年問題』だと指摘しています。

カリフォルニア州パサデナにあるジェット推進研究所(JPL)は、2013年8月8日を最後に探査機『ディープインパクト』との通信が途絶えたとしています。NASAは深宇宙通信情報網を利用し通信の1カ月間復帰を試みたものの、通信が行われることはなく、ミッションは「失われた」と公表。原因は探査機側のコンピューターの故障が原因としています。

ミッションの主任科学者であるメリーランド大学の天文学者マイケル・アハーン氏によると「主因は2000年問題だった」と述べています。アハーン氏は「探査機の故障防止ソフトウェアが日付を間違って読み込むようになり、これが原因で、ディープインパクト上でコンピューターの再起動の繰り返しが止まらなくなった」と話しています。

また、探査機に向け修正コマンドの送信が何度も試みられたものの失敗。その後、探査機は方向を見失い、ソーラーパネルを太陽に向けることが不可能になり必要な電力が確保できなくなったとしています。


テンペル第1彗星に激突した衝突体

ディープインパクト_1
▲衝突から16秒後の様子

同探査機は2005年に史上初の彗星への衝突体の激突を実行した後、2010年にハートレー第2彗星へのフライバイを実行。また今年に入ってからは2013年11月に太陽に接近遭遇する彗星アイソンを撮影してました。

参考:National Geographic