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綺麗に拡大するなどカメラや画像処理分野ではAI技術がかなり発達しているのですが、一方でAIが絵やイラストを描くことも行われているのですが、最近ガチのデジタルアート品評会でAIが描いたものが一位を獲得してしまう出来事があったと報じられています。

高精度な画像を生成できるAI「Stable Diffusion」などが登場し、人間と遜色ない絵が多数生み出される一方で、絵という芸術作品の著作権の概念が薄れつつあることも問題視されています。このほど、Stable Diffusionより一足先に登場していた画像生成AI「Midjourney」により生成された絵が、とある品評会で1位を獲得してしまったことが話題となっています。

Gigazine
今回ネタになっているのは今年で実に150回目という歴史がある、かつ節目となった美術・芸術のコロラド州品評会です。相当ガチな品評会と考えられるのですが、なんとそのデジタルアート分野(PC上で描かれた絵)に関して、AIが生成した作品が最優秀賞を受賞してしまったというものです。

記事によるとAI作品を提出したのはジェイソン・アレンさんです。彼によると、Midjourneyという画像生成AIを用いて何百枚もの画像を生成して微調整を行ったとしており、あとは普通のデジ絵師も使用するPhotoshopと画像拡大を行ったとしています。

もちろん彼本人も入賞したら「ヤバイだろうな」とは思っていたとのこと。しかし今回評価した審査員はある意味で公平かつ平等に評価した結果、人間の絵よりもAIの絵のほうが優れていると判断しました。

ちなみに今まで通り手で絵を描いている人からは「低評価」を受けているといい、今回の審査員を半ば批判するような主張になっているものと思われます。一方でアレンさんは「批評家たちは芸術を『制作方法』で判断している」といい、絵の内容ではなく絵を描いた人が評価されているような風潮はやめるべきだと主張しています。