T-72

ウクライナで使用されている各種兵器。その中でも陸上で最大の攻撃力を誇る戦車に関して、ウクライナはアメリカとオランダが改修したチェコ共和国のT-72Bを90両受け取ったと報じられています。

なぜアメリカやオランダが旧ソ連製のT-72Bを改修するのか。記事によるとこの改修は光学、通信、および装甲パッケージが含まれているといいます。これは何を意味するのは難しいのですが、戦闘する上で古い規格の装備を新しくすることで効率化させるという目的があると考えられます。戦車は砲弾があって初めて運用できるのですが、運用する125mmの弾薬がどこから来るかについての詳細は伝えられていません。

Ukraine To Get 90 T-72B Tanks From Czech Republic | The Drive

ウクライナに提供される戦車、特にアメリカはこれまでロケット砲や対戦車ミサイルなどは輸出していたもののアメリカの資金提供によりもたらされた戦車は今回が初めてだとしています。費用としては両国で9000万ドルとしており、これらは4億ドル規模のウクライナ安全保障支援イニシアチブ(USAI)の一部に含まれているとしています。

一方でアメリカ製の戦車はウクライナに送らないのかという疑問についても記載されており「ウクライナ人が旧ソ連製戦車(T-72と言ったシリーズ)のノウハウを生かしたほうがアメリカの新型戦車をゼロから訓練するよりも現時点では有効だ」という趣旨の判断を示しています。

ウクライナはソ連の国だったものの現在はロシアとウクライナという別々の国になっており今のような戦闘を繰り返しています。両国の戦車は同じ旧ソ連が設計した兵器を運用してることから実は武器弾薬すら共通という特徴があります。この旧ソ連の戦車はウクライナが意外にもチェコやスロバキアなど海外に大量に輸出されており、今回のかなり珍しい西側が東側の戦車を改修するという流れにもなっています。

▼T-72の配備国(青)
T-72ni


運用に時間がかかる兵器つまり戦車などを各国が共通で持つということは国同士のつながりを持つことができるためあくまで潜在的な戦力としては当事項1国をはるかに上回る可能性があります。つまり武器の輸出というのは単純に金儲けという理由意外も事実上外国に友好国に自国兵器の『予備を持つ』ということにもなります。