ファントムレイ

表に出ないものの開発された様々な機体。特に軍事分野では非公開だった兵器は数々存在するのですが、今回はボーイングが2007年頃から極秘開発を始めたという機体、ファントム・レイです。

ボーイングがProject Reblueという名で開発を始めたのはこのファントム・レイという無人機です。機能としては無人攻撃機でステルス性能が高く、内部に爆弾を搭載できるという機体です。

このファントム・レイはその後2年あまりボーイングではごく一部の経営者や技術者しらないという状況で開発が進みました。もともと機体はボーイング ファントム ワークスが自社開発したもので、ベースはX-45Cに基づいており、機体デザインも非常に似ています。

▼スペースシャトルの輸送に使われた『シャトル輸送機』で試験されるファントムレイ
ファントムレイ-1

その後2010年になるとファントム・レイは公となり11月には動力を稼働させ地上滑走試験、2011年4月27日には初飛行を行いました。その後、この機体は公式記録に飛行したことはありません。つまり現在までかるく10年間飛行したことがなく、開発は終了したものと考えられています。

ちなみにベースとなっているX-45Cについてもライバルとなるノースロップ・グラマンのX-47に開発競争に敗れいることから開発は中止となっています。(X-47も後にすべて開発中止となる)

ファントムレイ-3

ファントムレイ-4

ファントムレイ-5

アメリカではこのようなステルス無人攻撃機は開発されてきたもののその多くが開発中止となっています。つまり非ステルス攻撃機は運用されている一方でこのような機体は何故か運用されていないということになります。