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非常に危険な電車の駆け込み乗車。国内外で死亡事故も発生しているのですが、先日中国で駆け込み乗車で骨折したなどと鉄道会社に400万円を請求する裁判があったと報じられています。

2023年3月22日、中国メディアの頭条新聞は、江蘇省無錫市の地下鉄で駆け込み乗車をして骨折した女性が運営会社に賠償を求めるも、現地裁判所が訴えを退けたと報じた。

Record China
記事によると事故があったのは2021年6月。当時蘇省無錫市の地下鉄駅でドアが締まりかけていたにもかかわらず電車に乗り込んだ結果、持っていたキャリーケースがドアに挟まってしまいこれを引っ張ったところ転倒。結果的に腰椎を骨折したというものです。

女性側は「安全保障義務を怠った」と主張し、運営会社対して22万元(約420万円)の賠償を求める訴訟を起こしたという流れです。

この裁判が最近行われ判決としては女性側が敗訴、訴えは認められませんでした。この様子は監視カメラ大国の中国では撮影されていると考えられるのですが、退けた理由として「ブザーが鳴り、ドアの上の警告灯が点滅していることを認知しながら無理やり乗車したこと。さらにキャリーケースを無理やり引っ張る不適切な行動により負傷した」とし「女性自身に重大な過失(過ちがあり)、自ら責任を負うべきだ」と判断しました。

合わせて「地下鉄会社は安全保障義務を十分に果たしており、本件について責任を負う必要はない」としていずれの賠償についても認められず女性の訴えを完全に退けました。

記事によると、中国のSNSでは「新種の当たり屋だろ」というコメントもあったといい、「もしこれで地下鉄会社側が敗訴していたら俺も駆け込み乗車しに行くぜ!」的な女性を揶揄するコメントも多く寄せられていたいといいます。


一方で日本で同様の事故が発生した場合どうなるのかについて調べたところ、「駆込み乗車と行う人は、危険であることを承知で駆込み乗車を行っているわけですので、その危険から生じた怪我等の損害について、鉄道会社や運転士等にその賠償を求めることはできません」としています。(参考)

また香港などでは駆け込み乗車そのものが違法だとしており、駆け込み乗車した場合は客に対して最大で2000香港ドルの罰金が課されます。