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アメリカの民間企業、ストラトローンチは飛行速度マッハ6を超える極超音速機に関して、Talon-Aと呼ばれるプロトタイプの製造を開始したと発表しました。この機体は同社が開発している世界最大の航空機『ロック』から発射されるとしています。

SPACE.comによると、 ストラトローンチがツイッター上で公開した情報として最近再使用可能な極超音速機の製造を開始したと発表。同社のCEOによると「私達の極超音速機試験機は政府、商業部門、学界の超音速技術の復活を引き起こす触媒として機能するだろう」と話しています。

Stratolaunch starts building hypersonic plane aiming for Mach 6 | Space

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この機体は『Talon-A』と呼ばれており、具体的な性能は明らかになっていないものの全長は8.5m、質量は2.7トンになるとのこと。2020年10月にドレイパー(チャールズ・スターク・ドレイパー研究所)とガイダンス、ナビゲーション、制御システムの設計、開発、製造を行う契約を結んだと発表していたそうです。

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また肝心のエンジンに関しては2020年10月下旬にUrsa Major Techとのパートナーシップ契約の元、エンジンテストを実施するに至っています。

ストラトローンチは2018年10月に創業者であり億万長者の元マイクロソフト共同創設者であるポール・アレン氏が亡くなったことで方針転換を余儀なくされ、将来性については疑問視されていました。特に当時報じられていた内容としては2018年12月時点では従業員が77人いたものの翌年4月には21人まで減っていたとされています。(参考

Talon-Aに関しても具体的にどのような目的で開発しているのか、例えば軍事目的なのか研究目的なのかも不明であり、いずれにしても現時点でストラトローンチ当初の目的である母機『ロック』を用いた安価なロケットの打ち上げという目標からは大きくブレているものと考えられます。