マグネター

宇宙から地球に届く謎の電波突発現象『高速電波バースト』。これはたった数ミリ秒(1/1000秒)単位の時間に、宇宙空間で観測される中でも最も強い電波の一つとされているのですが、謎だった発生源についてマグネターと呼ばれる中性子星であることが分かったと報じられています。

マサチューセッツ工科大学、マギル大学、ブリティッシュコロンビア大学など国際天文学チームは科学誌Natureで発表した論文として、私達の銀河系『天の川』内ではじめて観測された高速電波バーストとう現象に関して、SGR 1935+2154という天体から発せられていたことが分かったとしています。

Scientists detect strange 'fast radio burst' from within our own Milky Way | Space

高速電波バーストという特異な現象が2007年に初めて確認されていました。その後、同様の現象が確認されたものの人が原因と考えられる観測データが発表されるなど慎重に扱われていました。しかし、2013年に4回観測されその後の調査で人や人工衛星由来のノイズではないことが明らかになりその信ぴょう性が高まっていました。

高速電波バーストはごく短時間に極めて強い電波として観測されるという特徴があります。この電波は私達の銀河系内ではなく銀河系外にある別の銀河から発せられ長い時間かけ到達したものと考えられているのですが、具体的に何がこの電波を発生させているのかは様々な仮説があったものの明らかになっていませんでした。




前置きはここまでにしておき、今回国際天文学チームはカナダにあるドミニオン電波天文台にあるCHIME電波望遠鏡を用いて観測した結果、地球から僅か3万光年先にある銀河系内のSGR 1935+2154という中性星の一つマグネターから発せられていたことを突き止めました。

高速電波バーストがマグネター由来という説はこれまでも候補として挙げられていたのですが、今回始めてそれが証明されたことになります。研究者によると「今回観測された高速電波バーストの特徴はこれまで銀河系の外側で観測されたものと一致している」と判断しており、過去に観測された高速電波バーストも同じようにマグネターから発せられた可能性が高い指摘しています。

また中国の500メートル球面電波望遠鏡(FAST)を用いた観測では29の高エネルギーガンマ線バーストが確認されたものの、観測された高速電波バーストとは種類が異なっていたとのこと。またこのような研究から2種類のマグネターが存在する可能性があることを示唆されています。高速電波バーストの発生についても定期的にバーストを生成するものと、生成する頻度が少ないものの2種類がある可能性があるとも指摘しています。
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