タツノオトシゴ

水中をフワフワと動くタツノオトシゴ。見た目も変わった動物なんですが、実は獲物を捕らえる際に想像を超える速度で動いていることが明らかになりました。

テキサス大学オースティン校の研究チームはタツノオトシゴが獲物を捕食するさい、500体長分の1秒という素早さで攻撃を仕掛けていることが明らかになりました。この速度を人体に当てはめると、身長6フィート(180cm)の人が水中を時速約2,000マイル(3,218km/h = マッハ2.62)で動く計算になるそうです。

研究者は「タツノオトシゴは、海洋生物の中ではもっともすばしっこく逃げ足の速いカイアシ類を上回る速度で動くことで獲物を捕まえる能力を持っていたのです」と説明しています。ちなみ、カイアシ類は2000分の1秒で危険を回避し超高速で逃げる能力があるとされています。



今回タツノオトシゴについて研究しようとした理由について、以前魚が獲物を捕まえる能力について研究を行ったところ、タツノオトシゴの場合は他の魚に比べて段違いに高い、90%の確率で獲物を捕まえていることを発見したといいます。

「この確率は異常なまでに高かったので、私たちは何故タツノオトシゴがそれほどまでに高い獲物を捕まえる能力をもっているのかについて調べることにしたのです」と研究の契機となったことを振り返って説明しています。



参考:ScienceNewsline