
地球サイズの惑星というとどれも地球や火星、金星のような惑星を思い浮かべますが、実は地球のような岩石を主体とする惑星は地球よりも2倍以上大きくなるとガス惑星になるそうです。
カリフォルニア大学バークレー校所属の天文学者、ジェフ・マーシー(Geoff Marcy)氏は、「今回の研究対象となったのは、我々が住む地球よりやや大きい程度の系外惑星だ」と、ワシントンD.C.で開催されているアメリカ天文学会(AAS)の年次会合で述べた。「この大きさが今のところの限界と言える」。観測技術の向上により、これまで不可能だった太陽系外惑星が次々と発見されているのですが、私達地球のような惑星は特別なのか否かはこれまで謎とされていました。
1995年、太陽系の近隣にある恒星の周囲を回る系外惑星の存在が報告され始めた時期には、見つかった惑星の数も少なく、大きさも木星と同程度かよりそれ以上の大きさのものばかりだった。しかし今ではNASAのケプラー宇宙望遠鏡からの計測データを用いて、地球クラスの大きさの系外惑星についても、その組成が明らかになりつつある。カリフォルニア州マウンテンビューにあるNASAエイムズ研究センターのミシェル・ジョンソン(Michele Johnson)氏によれば、これまでに発見された1000個以上の系外惑星のうち、237個はこのケプラー宇宙望遠鏡により発見されたという。
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その答えは現在もよく分かっていないのですが、地球型の太陽系外惑星を探すケプラー望遠鏡の観測によると、惑星ではないかと考えられる3538個の未確定天体のうち、約4分の3が地球サイズと考えられているそうです。また、これら天体について、惑星系の5分の1にはハビタブルゾーン(生命が誕生するのに適した環境と考えられている「生命居住可能領域」)を周回している地球サイズの惑星(質量は1~2倍程度)を有しているとのことです。
▼これまで発見された地球よりも小さい太陽系外惑星ただ、 ハビタブルゾーンを周回している地球サイズの惑星がすべて地球のようなものではないと指摘しています。研究者によると、地球と同じような岩石を主体とした惑星でも地球の2倍を超えて大きくはならないと予想されています。これは岩石が多く衝突しても圧縮度が高まり、惑星の密度が増すだけで大きさは変わらないと考えられているためです。
補足:恒星ケプラー42(別名KOI-961)には公転している地球よりも小さい天体が確認されている。最も小さいKOI-961.03は地球の57.2%のサイズで火星とほぼ同じサイズとなっている。地球と火星以外は何れも想像図
また地球の2倍を超えるサイズの小型の惑星は何れもガスを主体とした天体、ミニネプチューン(ミニ海王星)と考えられているとのことです。
▼これまで確認された地球よりも大きい太陽系外惑星
補足:右の地球サイズ基準に右からKepler-62f(1.4倍)、Kepler-62e(1.6倍)、Kepler-69c(1.7倍)が岩石を主体とした惑星一番左のKepler-22b(2.4倍)はガスを主体としたミニネプチューンと考えられている。地球以外は何れも想像図。


