ホホジロザメ

海で会いたくない海洋生物のトップ3には入る巨大なサメ、ホオジロザメ。実はこのサメの正確な年齢が分かり魚類の中で最も長生きである可能性がでてきたと発表されています。

アメリカ海洋大気庁の研究チームはホオジロザメの脊椎を放射性炭素年代測定法を使って調査したところ、最大73歳のサメが見つかり、これまで考えられていた寿命よりも遥かに長生きをしていることがわかったとのことです。

この研究を行ったLisa Natanson氏によると、これまでサメの年齢は脊椎に残されている年輪のような痕から年齢を割り出してきたと話しています。しかし、この年輪のような痕は成長にともない年月の経過と年輪が一致しなくなることが分かっており、これまでの年輪を使った年齢推定は、実際のサメの年齢を過小評価していたと話しています。

今回の放射性炭素年代測定法は、過去に人類が行った核実験によって放出された放射性炭素パルスを測定する方法で正確に年齢を割り出す方法がとられました。オス・メス4匹ずつ調査したところ、オスは73歳、9歳、14歳、44歳、メスは40歳、6歳、21歳、32歳でした。

今回最大70歳を超えるサメが見つかったことで、正確に年齢を測定できた魚類の中ではもっとも長寿の生物である可能性が出てきたとのことです。

ホホジロザメ

別名ホオジロザメと知られるサメは世界中の海に広く分布していることが分かっています。平均的なホホジロザメの体長は4.0~4.8メートル、体重680~1100キログラム。主に沿岸域の表層付近を泳ぎ、250mよりも深いところを潜るころができるとされています。

一度抜けても再び歯が生えてくることが知られている一方、ホホジロザメは歯を大切に使っていることも分かっており、獲物が出血死するまで待つという行動が確認されています。

参考:ScienceNewsline,Wikipedia