LC-130

雪原にから飛び立つ大型の輸送機。これはLC-130というスキー着陸装置をが備わった輸送機で現在も南極での調査活動に伴う輸送業務に使用されています。

整備されていない雪原に着陸は車輪で行うことはできません。スキー式降着装置は以前から開発され使用されてきたのですが、米軍の大型輸送機C-130用のものは世界最大です。

ロッキード・マーティンは輸送機、C-130の派生型として1970年代にLC-130、愛称「スキー バード」を開発しました。最大の特徴は冒頭にも書いたように世界最大のスキー式降着装置が搭載されていることです。これにより、車両や実験道具など大型の機材の大量輸送が可能となりました。

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LC-130にはこれ以外にもあるモノが備わっています。それはロケットエンジンです。これは離陸の際、雪原の状態が悪くても問題なく離陸できるよう備え付けられているもので、離陸補助用ロケットエンジンという位置づけのようです。

LC-130はアメリカ国立科学財団による南極における科学探査活動の支援業務に使用されています。

▼LC-130のスキー式降着装置。着陸装置を装着したままの車輪による着陸も可能です。
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輸送機とロケットエンジン

輸送機にロケットエンジンを搭載した輸送機として有名になったのは1979年に発生したイランアメリカ大使館人質救出です。これはイーグルクロー作戦と呼ばれており、輸送機とロケットエンジンを駆使しサッカースタジアムに強行着陸、デルタフォースを展開し大使館及びその家族を救出するという極めて危険なものでした。

しかし、事前に行われた訓練で輸送機が墜落、その他の機体も火災事故を起こし作戦の中止が言い渡されました。


現在はどうかわかりませんがアメリカのアクロバット飛行隊「ブルーエンジェルス」もC-130型輸送機を使用したロケットエンジンの離陸パフォーマンスを行っています。 



参考:BusinessNewsline