ドリームチェイサー

アメリカの民間企業、シエラ・ネヴァダ・コーポレーションが開発、製造しているドリームチェイサーについて、初打ち上げを2016年後半に実施すると発表しています。

シエラ・ネヴァダ・コーポレーションは現在開発を進めている有翼型有人宇宙船「ドリームチェイサー」について、Atlas Vロケットを使用した打ち上げを2016年11月1日に行うとしています。同社によると、2016年の打ち上げは無人で行われ、実験が成功次第、1年後を目処に有人での打ち上げを行うとしています。

ドリームチェイサーはNASAが1960年代から開発を進めていたリフティング・ボディと呼ばれる機体構造が採用されており、ドリームチェイサー自体もNASAが1990年代に開発していたHL-20を受け継ぎ開発が進められました。

シエラ・ネヴァダ・コーポレーションはこの計画を受け継ぎ、2000年代当初から開発を進めており、NASAが計画している商業軌道輸送サービス(国際宇宙ステーションの物資・人員輸送は民間企業が、その他の困難な任務はNASAが行うという発想が元)にも選ばれています。

このサービスは他にスペースX社、ボーイング社の3社と契約しているものの、これまで機体の打ち上げを発表した企業はなく、シエラ・ネヴァダ・コーポレーションがいち早く民間宇宙開発に王手をかけるということになりました。



ドリームチェイサーは最大7名もしくは貨物を乗せ国際宇宙ステーション周回軌道へ投入することが可能な機体です。またスペースシャトルのような着陸装置も備わっており、航空機が使用する一般的な滑走路であればどこにでも着陸することが可能です。 

2013年に行われた滑空試験。着陸の際左車輪が展開しないという不具合が発生した。


参考:BusinessNewsline