
ゲーム内でコインやアイテムを購入するというアプリ内課金。これらは性能が良い物や、時間がかかることを短時間で終わらせるというアイテムを購入できるというものなのですが、実はこのアプリ内課金というシステムがゲームをダメにしているとのことです。
Thomas Baekdalがこれまで多くの人が感じてきたのにも関わらず、口にしては言わなかったことを述べている。
どういうことかというと、彼によるとモバイルゲーム業界をだめにしてしまったのはスマートフォンのアプリ内課金だというのだ。
スマートフォン向けのゲームの全てがアプリ内課金のシステムを使っているわけではないが、マネタイズの方向性を模索している多くのアプリがアプリ内課金のシステムを取り入れるようになってきており、それに応じて、ゲームそのものに関しても質的な変化が生じてきているというのだ。
参考: BusinessNewsline
お金を出せば何の努力もせずに強くなれる・・・。そんなことが当たり前のように行われているのがアプリ内課金です。これまでゲームと言えば、プレイ時間や自分自身の技術レベルが『強さ』になっていたものの、最近のゲームでは流れが変わりつつあるといいます。
彼が言うにはゲームの勝敗を期するのは、ゲーマーの熟練度ではなく、どれだけゲーム内で販売されているアイテムを購入するかによって決まるとしています。つまりゲームの勝敗を決めるのはゲーマー自身のスキルではなく、ゲーマーの経済的自制心がどれだけ弱いかで、これは既にゲームの枠を超えておりギャンブルだと指摘しています。
アプリ内課金について、ペアレンタルコントロール、つまり親が子供に対し情報関連機器を制限するプログラムが厳しい米国市場では、いまのところ一定の歯止めがかかっているものの、そうではない日本は特に酷いとしています。
その上で「モバイルゲーム業界というものは既に存在はしておらず、あるのはモバイル詐欺業界だ」と、業界を痛烈に批判しています。
無料でソフトをばら撒き、アイテム課金で金をとるゲーム業界。これは単純にプレイヤーの「もっと強くなりたい」「一番になりたい」という心理からくるものなのですが、札束で殴りあうゲームが一体どれだけ楽しいゲームなのか。ゲームそのものの面白さについて今一度冷静になって考えなおす必要があるのかもしれません。