アイヴァンパ太陽熱発電所_1

タワーを中心に巨大な鏡が設けられたこちらの施設。これは太陽熱発電所という太陽の熱を集め発電を行う施設です。最近、アメリカで世界最大の出力のある太陽熱発電所が完成し商業運転を開始しました。

アメリカ、カリフォルニア州のモハベ砂漠に建設されたのは出力が世界最大という太陽熱発電所です。これはグーグルが1億6800万ドルを出資し建設されたアイヴァンパ太陽熱発電所(ivanpah solar plant)で、出力は最大400MW(40万kW)。

同発電所最大の利点は再生可能エネルギー源を用いて発電を行うため燃料を使用せず、CO2を排出することはありません。アイヴァンパ太陽熱発電所はいくつかタイプがある中で一般的なタワー式太陽熱発電が行われます。

これはヘリオスタットと呼ばれる平面鏡を複数設置し、それぞれの鏡が反射した光をタワー上部設置された集熱器に集めることで約1000度まで加熱。加熱されたオイルもしくは溶融塩を使用し水を蒸発させタービンを回転、発電を行います。この手の発電方法では太陽が出ていない夜間でも24時間発電が可能といわれています。

アイヴァンパ太陽熱発電所
アイヴァンパ太陽熱発電所(写真は建設時のもの)

アイヴァンパ太陽熱発電所には3つのタワーと17万枚の鏡から構成されており、400MWの発電能力というのはスペインで稼働中の太陽熱発電所アンダソルやソルナバの2倍以上を誇ります。

アメリカでは2020年までに10,000メガワット(1,000万キロワット)規模の再生可能エネルギー・プロジェクトを公有地に誘致する方針で、内務省土地管理局は西部6州約12万ヘクタール(カリフォルニア州のおよそ半分に相当する面積)の公有地を実用規模の太陽熱発電所の建設に優先的に利用すると発表しています。

アイヴァンパ太陽熱発電所_2