D600

先日、中国でニコン製デジタル一眼レフカメラ「D600」について販売停止を命じました。「いつもの反日運動か…」と思いきや、実は世界で問題を指摘されてた欠陥機種だったとのことです。

2014年3月15日、中国中央テレビ(CCTV)は「中国消費者の日」にあたるこの日、毎年恒例の消費者保護番組で、「ニコンのデジタルカメラには欠陥がある」と批判した。

この報道を受け、上海市工商局は16日、ニコンに対し、デジタル一眼レフカメラ「D600」の中国国内での販売停止を命じた。

日本メディアは「中国が国営メディアを通じて日本製品の批判キャンペーンに乗り出した」とした上で、ほかの中国メディアが追随する可能性もあると指摘した。

Record China
D600が抱えていた潜在的な欠陥とは、機体内部で発生するゴミ(一部は除去不可能な油分ゴミ)が撮像素子センサー(イメージセンサー)やその前面についているローパスフィルター付着するというものです。ここにゴミが付着すると写真上に大小の黒い点として現れてしまいます。

この問題について2013年10月19日に発売された直後から世界で指摘されていたらしく、ゴミの発生源はシャッターやミラーといったカメラ内部の可動部分です。中国のニコン側は「大気汚染のせい」などとする見解を示し、カメラ内部の掃除やシャッターユニットの交換などで対応していたといいます。

D600ゴミ
▲D600で紙を撮影した写真。黒い点がセンサーに付着したゴミ 参考

しかし、潜在的な欠陥があるパーツを再び付けていたことで解消できす再びゴミが発生。中国では、『2回の修理で異常が解消されない場合、メーカーは交換・返品に応じなければならないという規定』があるものの、ニコン側は返品には応じていなかったといいます。

結果的にニコンの対応を問題視した上海市工商局が中国内での販売を停止したという流れになります。

D600について日本では販売後4ヶ月が経過した2月22日にWEB上で掲載しています。ただし、「これはデジタル一眼レフカメラであれば発生する問題だ」という趣旨の内容も書かれており、ニコンとしては不具合ではないという認識のようです。
デジカメinfoにはこの発表についてユーザーのコメントが寄せられており、納得出来ないという意見が多く書き込まれています。