
こちらが韓国先端科学技術研究所(KAIST)が作製した銀ナノワイヤーを使用した偽造防止タグです。低価格でパターンを作製でき偽造もほぼ不可能という特徴をもつとしています。
韓国の研究チームは、銀ナノワイヤーをランダムに散りばめることによってできたパターンを使って製品の複製防止の認証タグを作成した。韓国の研究チーム「KAIST」は銀のナノワイヤーをランダムに散りばめることにより作られるランダムなパターンから偽造防止を防止するタグの製作に成功したと発表しました。KAISTにとると、ナノワイヤーは非常に細かく、複製品を使用することはほぼ不可能であると主張しています。
このナノスケールの複製防止用認証タグは、1辺が10~50µmのナノワイヤーを20~30個、プラスティックフィルム上にランダムに散りばめることによって作られている。この複製防止用認証タグはデジタルデバイスや医薬品からクレジットカードやATMカードまで、様々な製品サービスの複製防止用タグとして利用することができるだろう。
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また製造コストも1パターンあたり1ドル未満とし(研究チーム発表)、安価で作ることができるとしてます。KAISTによると、「仮にナノレベルで複製を行う操作を行ったところで、製品価格以上のコストが必要となる」としたうえで複製を作る人はいないだろうと話しています。
非常に強力な偽造防止タグなのですが、銀のナノワイヤーが衝撃などで破損しないかという点と、このタグを読み取る装置が大型だったり高価になりそうな点が今後問題になると思わます。KAISTによると、認証プロセスは銀ナノワイヤの配置と蛍光色素から作られたワイヤーから行うとしています。
現在のキャッシュカードなどは磁気記録情報を読み取ることで簡単に複製できるという欠点を抱えています。これだけスキミング被害が拡大しているにも関わらず、未だに磁気が使用していることを考えるとこういった強力な複製防止タグが内蔵されるのは10年、20年先も無いかもしれませんね。