シマウマ

白と黒からなるシマウマの模様。一般的に「白と黒で温度差が生まれ熱を発散・・・」などと言われていますが、実はこれは正しくないということが最新の研究で明らかになりました。

動物の中でも変わった模様をしているシマウマ。名前通り白と黒がシマ模様になっているのですが、その理由についてカリフォルニア大学を中心とする研究チームが体系的に調査を行い縞模様の解明に成功したと発表しています。

そもそもこの縞模様についてどのような説があったのでしょうか。これはアルフレッド・ラッセル・ウォレスとチャールズ・ダーウィンが今から120年程前に立てたものです。 
  1. カモフラージュの一種
  2. 肉食の捕食動物の視覚を攪乱するためのもの
  3. 体熱を処理するためにメカニズム
  4. 社会的な機能の一つ
  5. ハエなどの外部寄生虫からの攻撃を回避するためのメカニズム
「白と黒の色が温度差を…」というのは『3』になるのですが、カリフォルニア大学の研究チームはこの仮説の1つ以外全て誤っていることが分かったとしています。

研究チームは縞模様の密度や幅、生息地における捕食動物の有無、温度、ハエの分散などを調査した結果、吸血ハエが多い地域ほど、多くの縞模様が形成されていることを突き止めました。これは仮説の『5』が正しいという結果になります。

研究者は「この調査結果には大変、驚いています」と話しており、シマウマは他の動物に比べハエに噛まれることに不快に感じる動物であることがわかったとのことです。一方でなぜ縞模様がハエを避けているのか新たな謎が生まれたたとしています。 

参考: ScienceNewsline