
巨大なものだと直径100mを超えるローターを備える風力発電所。海外には数百基は同じ場設置されているところもあるそうなのですが、そこで問題になるのは鳥たちが風車に巻き込まれて死亡してしまうというものです。
1960年代以降、カリフォルニア州リバモア近郊のアルタモント・パスは風力発電の試験場となってきた。そして今、風力発電産業の最も大きな課題の1つ、風力タービンが年間数千羽の鳥やコウモリを殺しているという実状を克服するための試験台となっている。風力発電所の回転翼に巻き込まれて死亡する鳥がいるというのは耳にする話なのですが、一方鳥類を保護するため何か対策は行っているのでしょうか。米国の風力発電量が急激に上昇している一方で、連邦の保護動物であるイヌワシなどの鳥類の死も増加している。
NATIONAL GEOGRAPHICによると、『タービン部分を見分けのつきやすい色に』、『雑音を発生させる』、『回転翼に紫外線ランプを取り付ける』『高さを高くする』など対策を行っているそうです。また、渡り鳥がやってくる季節には装置そのものを停止するという対策も行っているのですが、残念ながら効果は薄いとしています。
専門家によると「建物に衝突して死亡する鳥は年間数億羽、飼い猫には10億羽がいる」とし、「風力発電所では毎年25~50万羽と少ないものの、特定種の局所的な影響は考えるべきだ」と訴えているとのことです。

▲つば付きディフューザー風車
日本では九州大学が開発したつば付きディフューザー風車の場合、風力を集中させる以外にも視認性が高くなることで鳥が巻き込まれることが少ないと利点をあげています。
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