GU Psc b_1

太陽系にある惑星で最も遠くにある海王星でも公転周期は約165年。一方で、今回発見された太陽系外惑星の公転周期は80,000年です。いったいどのような惑星なのでしょうか。

カナダ・モントリオール大学を中心とする国際研究チームは地球から見てうお座の方向、約155光年離れたところに公転周期が8万年という太陽系外惑星を発見したと発表しました。

この天体はハワイにあるジェミニ天文台及びジェミニ南天文台から観測されたもので、名前は「GU Psc b」。惑星は木星のような巨大ガス惑星で表面温度は700~800度。赤外線により直接観測されたということから、かつて核融合を起こしていた褐色矮星という木星の10倍以上大きい、「スーパージュピター」に分類される天体のようです。星系の主星「GU Psc A」は質量は太陽の約1/3とのこと。

GU Psc b
Photo:ジェミニ南天文台により観測された天体(モントリオール大学)

GU Psc bは主星、つまり恒星からどのくらい離れた位置を公転しているのでしょうか。研究チームによると太陽系に置き換えた場合、太陽から冥王星軌道の約50倍、海王星軌道の約67倍遠い位置を公転しているとのことです。

もうちょっとわかりやすく表現すると、地球と太陽の距離が1mとした場合、海王星の距離が約30mです。そこから単純に計算するとGU Psc bは太陽から約2,010m離れているということになります。公転周期が8万年がというのは納得できる距離になりますね。

ちなみに、 遠くまで行って帰ってくる彗星の公転周期を紹介するとヘール・ボップ彗星が2534年、ハレー彗星が75.3年となっています。

参考:CBC