海底

マイクロビーズとはなにかご存知でしょうか。歯磨き粉や洗顔料などに含まれているものなのですが、食物連鎖を経て人間を含む動物に害を与えるとし、海外では規制する動きが広がっているといいます。

マイクロビーズは、ポリエチレンやポリプロピレンで作られた球形の小さなビーズだ。サイズは0.004mmから1.24mmほど。Clearasil(クレアラシル)、Clean & Clear、L’Oreal(ロレアル)、Neutrogenaなど一部のメーカーによる、角質を除去するフェイスウォッシュやボディウォッシュ、練り歯磨き等の製品に入っている。

マイクロビーズは細かくて水にも浮くので、その多くが排水処理プラントをすり抜ける。下水処理施設で水を濾過する網の目は、マイクロビーズより大きいことが多いのだ。

WIRED.jp

マイクロビーズの何が問題になるのかという点について、一粒のサイズが0.004mmから1.24mmと小さいく、水に浮くことで下水処理施設では完全に取り除くことができず一部が海に流れ出ていると言われています。これらマクロビーズは、化学物質が吸着した状態で川や海を漂い、食物連鎖を経て大型の海洋生物や鳥、人間を汚染していると指摘されています。

マイクロビーズがどのくらい流出しているのかという点について、マイクロビーズを含む200mlの製品につき21gニューヨーク州だけで年間19トンになるとされており、実際にアメリカの五大湖で行われた調査では有名洗顔剤に含まれる同形状のマクロビーズが確認されています。

魚を調べた研究では504匹のうち36.5%からマイクロビーズが見つかったという報告もあり、アメリカではニューヨーク州を始め複数の州で規制する法律が提出されているとのことです。
法案の内容は粒子が5mm以下のプラスチック粒子を含有したあらゆる美容製品、化粧品、パーソナルケア製品の製造及び販売の禁止で、可決された場合は2015年12月31日より発効となるとされています。

日本化粧品工業連合会によると、ニューヨーク州司法長官オフィスの発表としてマイクロビーズは成分表示として「ポリエチレン」や「ポリプロピレン」とされており、クルミの殻の粉末や塩、その他の天然成分の代わりとなる合成研磨剤として配合されているとしています。
また、今回の法案の提出により外資系大手4社はマイクロビーズを段階的に中止し代替物質に切り替えていくと発表しているとのことです。