火星

2020年に国際宇宙ステーションの退役が噂されている現在、日本が今後進む宇宙開発について文部科学省は他の宇宙機関と共同で有人探査を目標とする案を出しているとのことです。

文部科学省は、将来の宇宙計画の一つに、国際協力による火星への有人探査を目標に掲げる案をまとめた。

国際宇宙ステーション(ISS)運用後の国際宇宙探査などを検討する同省の有識者会議に、30日示した。

同省によると、火星への有人探査を、国が目標として明示するのは初めて。7月にも決定し、政府の宇宙政策委員会に報告する。

読売新聞(YOMIURI ONLINE)

世界で代表的な宇宙機関、アメリカのNASA、ロシアのロスコスモス、欧州宇宙機関のESA、そして日本のJAXAも入ってくるわけですが、この中で今後火星への有人探査を発表しているのは3つのNASA、ロスコスモ、ESAです。

JAXAについては2013年に国際宇宙探査協働グループ(国際協働による有人宇宙探査に向けて技術検討を行うメカニズム)に参画しており、ここでは有人火星探査を最終目標に掲げISS退役後は月ミッションを行い、その後小惑星探査そして火星を目指すという道筋が設定されたとのことです。

火星ミッションへ先駆けて行なわれる2020年以降の月ミッションでは、月の極地へ4人のクルーによる5回の長期滞在、これを行うべく1トンクラスの着陸機をはじめ、有人月着陸船、通信施設、月面発電など火星有人探査に必要不可欠な基礎的な技術開発を行うとしています。

ただ、NASAについては月ではなく先に小惑星を目指すと発表しており、NASAオリオン宇宙船とロスコモスの次世代宇宙船についてもどちらとも「(行って帰ってくる)火星有人探査を行える」とスペック上主張しています。何れにしても共同で宇宙船をつくり国際的に次のステップには向かっておらず、足並みの乱れも感じられます。

参考:JAXA