Dragon V2

アメリカの民間宇宙開発企業、スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズことスペースXは、地上着陸型で再使用可能な7人乗り宇宙船ドラゴンV2(モックアップではなく実物)を発表しました。

CNNによると、先月29日スペースXが行ったネット放送で有人宇宙船ドラゴンの発展型「ドラゴンV2」を発表しました。スペースXによるとこれまでのドラゴン宇宙船と異なるのは、宇宙船本体が再使用可能である点とパラシュートを使い海上に着水するというものではなく、逆推進と着陸脚による地上へ着陸を行うという点です。
これによりコスト削減が可能で「人間による宇宙探索の機会が広がる」と同社のCEOイーロン・マスク氏は発言しています。



動画では4分14秒あたりからISSへのドッキングから地上への着陸までをCG映像で紹介しています。

Dragon V2_1

Dragon V2_2

Dragon V2_3

こちらが動画で紹介された試作機内部です。マスク氏は実際にドラゴンV2に乗り込み操縦席に着席。宇宙船の操作はこの大型のタッチパネルで行うとのこと。スペースXによると、ドラゴンV2は7人乗りで高さが約4.5m。

スペースXは人工衛星や有人宇宙船を打ち上げるロケットのほぼすべてを回収するという技術開発を進めており、仮に実現できれば打ち上げコストが最大で1/100程度に抑えられると主張しています。
またロケット本体を回収する技術として垂直離着陸システムを搭載したファルコン9 v1.1型が2014年4月に宇宙に打ち上げられ、その後海上に垂直着水させる試験が既に行われています。

スペースXは民間企業としては世界で初めて大気圏再突入を行っており、国際宇宙ステーションにはドラゴン宇宙船の貨物船タイプを使用し物資輸送を行っています。