漁船と並行して海鳥が飛んでいる様子を良く見かけますよね。最近発表された研究によると、漁船から周囲22kmのエリアにいるすべての海鳥に影響を与えていたことが明らかになりました。
漁船から投棄されるもの狙って海鳥が集まることは良く知られていることとなる。しかし、学術専門誌「Current Biology」を通じて発表された新しい研究成果により、海洋を航行している漁船の存在は、これまでに考えられていた以上に海鳥の生態に大きな影響を与えていることが判った。研究を行ったのはBodeyという研究チームなのですが、漁船と海鳥の関係は非常に限られた短い距離にしか影響を与えないだろうと考えられていたものの、実際はそうではなかったというものです。
Technobahn
研究により明らかになったのは冒頭にも書いたように漁船を中心に周囲22kmという広大なエリアのすべての海鳥に影響を与えていたということ。これはブリテン諸島の周囲の海鳥カツオドリの6つの集団をGPSにより追跡し明らかになったものです。結果、カツオドリの活動は漁船の航路に合わせ常に変化していることを突き止めたといいます。
また、カツオドリは漁を行っている漁船よりも、航行している漁船に強く反応している傾向があることも分かったとしています。
Bodeyによると「遠方を航行中の漁船の存在をなぜ感知するのか分からない」としています。ちなみに地球は丸いので身長180cmの人が見える水平線の限界は4.6km前後とのことです。個人的な意見ながら鳥は高く飛べ、漁船もある程度の高さがあるので22km先の物体で動いているものならば容易に判断出来るものと思われます。
カツオドリ
全長64~74cm。翼開張130~150cm。体重1kg。日本ではカツオドリの亜種が伊豆半島や小笠原諸島など南の島々で生息しています。通常は魚類や軟体動物を食べ、空中から急降下し水中の魚を取るという方法を行っています。