バイオリン

「その分野の一流になるにはどうしたらいいのか?」と考えると、「一番練習をして」ということになるのですが、最新の研究によると“才能がなければ練習も意味が無い”という事実が明らかになっています。

身を削る思いで努力をすれば、いつかは目標を達成できる、なんて思っていないだろうか。そんなのはただの理想論であり、現実には努力や練習よりも“才能”がものを言うことが、新たな研究により明らかになった。

米ミシガン州立大学の心理学教授ザック・ハンブリック氏によれば、チェスなどのゲームや楽器の分野においては、どんなに練習をしても、生まれ持った才能がなければ上達には限界があるそう。

IRORIO(イロリオ)
芸術や音楽、その他体操やバレイなど、様々な分野で秘めた能力を発揮する人がいます。所謂「才能がある」と言われる人たちですが、特定の分野で一流になるには才能の有無が大きく影響するという研究結果を発表しています。

IRORIOが報じた内容によると、研究チームはチェスや楽器を扱う人のの日々の練習量、及び練習量における技量について関係性を調べたところ、練習によるスキルアップが見られた人は全体の1/3、残りの2/3は知識や才能、何歳の時から始めたのか影響していることが分かったとしています。

研究チームによると、「練習により上達することは間違いない」としたうえで、しかしながら「練習をしなくても上手に出来る人、中には何度練習しても上達しない人がいるのは事実」だと述べています。ハンブリック氏は「自分の才能の有無がわかれば、無駄な時間を費やさずに自分にあった分野により注力できるようになるだろう」と指摘しています。


今回の研究内容と比較的近いことが過去の研究でも明らかになっており、優劣がはっきり出やすいゲームについて得意か不得意かは生まれつきの才能で既に決まっているという研究が発表されています。
具体的には優れたゲーマーは認知能力が優れていること、訓練を行ったところでこの認知能力は成長しないこと、優れたゲーマーは脳の3つの部位(尾状核、新線条体、側坐核)が大きいことです。
つまりこのような部位は生物学的なことで、他人よりも早く習得しすることができ才能を発揮するということにつながっているとされています。

ただし、世の中にはプールに底に頭をぶつけたことで天才的な音楽の才能を開花させた人がおり、このような人は医学的には後天性学者症候群と言われているそうです。