旧オリオン宇宙船

アメリカ(NASA)が行う今後の宇宙開発として深宇宙、特に火星への有人探査を目標としています。これは2030年代半に行うとしているのですが、そこで問題となる宇宙飛行士が食べる大量の食料はどのようなものになるのでしょうか。

現在、NASAの研究グループは有人火星探査を行うにあたり地球に帰還する宇宙食を宇宙飛行士に提供するにはどうしたらいいのかという、食の研究・開発しているといいます。

Technobahnによると、「3年間の宇宙飛行に必要な宇宙食を6名の宇宙飛行士に提供するということを考えた場合、ミッション期間が1095日と仮定してこれを現在の宇宙食の重量で計算すると総重量は12,023キロになってしまう」とのことです。

実際のところ、2030年代に最初行なわれるであろう火星有人探査は現地で1ヶ月の滞在を含め520日前後のミッションになると言われており、また宇宙飛行士も2名になるとされています。そこからTechnobahnが導き出した総重量を計算すると1095日のミッションとしても4トン余りと重量面は特に問題なさそうです。

宇宙食
▲国際宇宙ステーションで食べられる宇宙食

さて、火星ミッションでの宇宙食を開発するにあたり求められることとして長期保存が効くことは当然ながら栄養があり、数ヶ月数年に渡り食べても飽きず、また美味しいものであることが最低限の条件となります。

NASAは過去に3Dプリンタでピザを作るというフードプリンタを作る企業に出資しており、完成した宇宙食ではなく作る宇宙食になることも考えられます。ただ、機械が壊れると飯が作れなくなるという最悪の事態に陥ることを考えると、これまでの宇宙食を発展させたモノになることが一般的に考えられます。

ちなみに軍事用の戦闘糧食では気温28度の環境下で3年間放置しても食べられるという食料(ピザ)の開発に成功しており、技術的に作れないということはなさそうです。