太陽光発電_1

先日、アメリカのいくつかの地域では太陽光が作り出す電力価格が化石燃料等で作られる電力よりも安くなると紹介しました。そんな中、オーストラリアのある地域では太陽光発電により電力価格がゼロ以下になるとう現象が発生していたと報告されています。

オーストラリア北東部、クイーンズランド州で先週、電力の卸売価格が一時マイナス、つまり電力が過剰に生産され価格がゼロを下回るということが発生したと報じられています。クイーンズランド州では主に電力が余る夜間にゼロを下回ることはあったのですが、今回は日中で最も電力需要が多い時間帯に発生したということで注目を集めているといいます。

オーストラリア、ソーラーパワーの普及による電力価格の下落で火力発電が一時採算割れの状態に - BusinessNewsline

記事によると、クイーンズランド州ではこれら太陽光発電による発電容量が1,000メガワット級(原発8基前後)になっているようで、発電によるコストがほとんど発生しない太陽光発電により電力価格が大きく押し下げられたことが原因だとしています。

今後も太陽光発電の導入が進んだ場合、クイーンズランド州は2018年頃には家庭用ソーラーパネルによる発電価格と電力会社の電力価格が同じになり、2040年頃には火力発電所で燃やされる燃料価格をゼロにしないと価格面では対抗できなくなると報告がされているそうです。

電力価格がマイナスになる例は過去ドイツでも発生しています。これは大量に建設された風力発電所に嵐が加わったことで2日間にかけてそのような状態が続いたとされています。

クイーンズランド州はオーストラリアでも日照条件に恵まれた地域のようで、冒頭に紹介したアメイカの例も同じく乾燥した日照条件に恵まれた地域になります。