地球外惑星

私達人類以外にも知的生命体は宇宙に存在するのか。この大きな謎について太陽系外惑星の大気を直接観測することで知的生命体の有無を判断できるという案があるそうです。

ハーバード・スミソニアン天体物理学センター研究チームは惑星の大気、特に大気汚染を観測することで惑星に知的生命体がいるのかどうか、もしくはいたとする痕跡を判断することができるとする研究論文が天文学専門誌に掲載されました。

異星人探査、系外惑星の「大気汚染」観測で可能に?米研究 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

研究者によると地球外知的生命体が存在すれば私達人類と同じようにクロロフルオロカーボン(CFC)類という溶剤やエアロゾルに使用される化学物質を放出していると主張しています。そこで、ハッブル宇宙望遠鏡の最大100倍の性能をもつジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を使用することでCFC類を観測すればよいとしています。

また研究者によると、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡でも観測には限界があるとしており、惑星の大気中に存在するCFC類濃度は地球の10倍程度高くなければならないとしています。また、恒星系にも制限があり、白色矮星という死んだ恒星の公転していなければ観測は不可能としています。

ちなみに、過去アメリカ航空宇宙局(NASA)は「地球の温暖化がこのまま続けば、宇宙人を呼び寄せる可能性がある」という研究報告をNASAの機関紙に掲載したことがあります。これは宇宙人が地球の大気成分を分析していると仮定した場合、「進歩を続ける地球文明を脅威と感じて襲来するかもしれない」などと真面目に主張したものです。
この研究内容は多くの海外メディアが取り上げ、ネットユーザーからは疑問の声が寄せられてました。

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡



ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)はカセグレン式という反射望遠鏡を搭載した巨大な人工衛星です。鏡の口径は6.5メートルでハッブル宇宙望遠鏡の2.5倍。主な任務は宇宙背景放射を調査することで衛星には高精度の赤外線センサー及び分光器が取り付けられています。

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は2018年に打ち上げが予定されており、当てられる予算の総額は87億ドル(8,700億円)となっています。