第6世代戦闘機_1

次世代の新型戦闘機はどのような兵器になるのか。米国防総省は一足早く仕様策定作業に着手しているなどと報じられています。

米メディア、Aviation Weekはステルス機を中心とする第5世代ジェット戦闘機よりも新しい枠の第6世代ジェット戦闘機の開発仕様について米国防総省が作業を始めていると報じています。

DoD: 第6世代の戦闘機の仕様策定作業に着手 - BusinessNewsline

戦闘機には第○世代という一種のカテゴリーが存在しており、これは開発された時期や仕様に応じて区別されています。例として日本に配備されているF-15であれば第4世代。ステルス機で有名なF-22やF-35は第5世代となります。
現在、第5世代戦闘機を実戦配備してる国は唯一アメリカのみなのですが、早くも第6世代戦闘機について仕様を決めようと動きが見られるそうです。

Aviation Weekによると、アメリカの航空戦闘司令部司令官マイケル・ホステジ大将が過去に述べた発言として「シングルシートの戦闘機の形態を取る必要性はない。キーボードのボタンを押すだけで敵機を撃墜する能力があるのであれば、それでも全く構わないと思う」という言葉を元に第6世代は無人戦闘機になる可能性を示唆しています。

またAviation Weekは、高コストの第5世代戦闘機とは異なり第6世代では安価で調達出来る機体が予想されており、一発数百万円するミサイルを扱うのではなく1回あたり数ドルというレーザー兵器が仕様として入ってくる可能性を指摘しているとのことです。

▼2012米ロッキード・マーティンが公表した第6世代戦闘機のコンセプト
第6世代戦闘機

レーザーというと現実離れしていると思われがちですが、 2013年11月にUSAF Air Force Research Laboratory(空軍研究所:AFRL)が次世代戦闘機に搭載する空対空レーザーの仕様条件書というものを公表しており開発する企業を公募していました。
仕様書によると搭載する空対空レーザーは高度65000フィート(高度約19.8km)をマッハ0.6~2.5で飛行中の戦闘攻撃機(マルチロール機)が使用することを前提としたもので、敵戦闘機の光学系を破壊するための低パワーレーザー、敵機から発射された空対空ミサイルを撃墜するための中パワーレーザー、敵戦闘機そのものを撃墜するための高パワーレーザーの3種類のレーザーを開発を行うというものです。

このようなレーザー兵器に近い試作品としては無人機に搭載するものがあり、2014年に試験を行い2016年には完成を目指しているとされています。

イギリス、BAEシステムズにおけるレーザー兵器のコンセプト。(但し第6世代戦闘機ではない)