イオンエンジン

宇宙で宇宙船や人工衛星を加減速させる方法はいくつかありますが、その中でも構想されたものの実用化には至っていなかった原子力推進エンジンについて、なんとロシアの企業が開発に成功したと発表しています。写真はアメリカのイオンエンジン

ロシア系のニュースメディアThe Voice of Russiaによると、ロシアの企業『機械建設工場』が宇宙原子力電気推進機(JAEDU)なるエンジンの基幹部分、熱供給装置という第一号基が組立てられたと報じています。

ロシア、世界初の原子力宇宙エンジンを組み立てる - News - サイエンス - The Voice of Russia

今回開発された宇宙原子力電気推進機とは一体どのようなものなのか不明なのですが、原子力を使用したエンジンとは従来の化学ロケットとはことなる電気的なエネルギーを用いて推力を得ると言う方法のようです。
原子力はあくまで発電機として使用されるのですが、推進装置としては種類としては大きく分けて3つ。イオンエンジンの静電加速型、熱エネルギーを運動エネルギーに変換する電熱加速型、高温のプラズマにより加速する電磁加速型があるそうです。

機械建設工場の工場長によるとJAEDUは次世代推進機として2018年に完成予定で、同エンジンが搭載された宇宙船なり探査機は特に深宇宙のミッションに使用されるとしており、従来の化学ロケットを使用したものより短期間で目的地に到着できるとしています。

機械建設工場はロシア、モスクワ市郊外にある企業で、核燃料サイクルや核燃料の成型加工を行っている企業のようです。