人間であれば他の動物の血液を輸血するなど考えられないことですが、なんと犬の血液でネコが救われたという驚きの治療方法が行われたとアメリカのUPI通信社が報じています。

米国 貧血の猫に犬の血液を輸血、症状が顕著に改善 | 新華ニュース 中国ビジネス情報

この記事を紹介した新華ニュースによると治療が行なわれたのは米フロリダ州にあるマラソン動物病院でこの日、極めて深刻な貧血に陥ったネコが運び込まれました。ネコの状態は赤血球が正常値の35%をはるかに下回る僅か7%で、直ちに輸血し赤血球を増やさなければ死亡する恐れがありました。しかし、当時このネコの血液に合うものがなかったとのことです。

そこで医師はこれまでいくつか例のあるという犬の血液を輸血する方法で治療を行うこととなりました。理由として、合わないネコの血液を輸血するよりも、適合する犬の血液を輸血したほうが拒絶反応を起こすリスクが少ないことが分かっており、時間的余裕も無いことから輸血を決断しました。

医師はその後血液バンクから適合するグレイハウンド犬の血液を探し、輸血治療が開始されました。その後、貧血だったネコはたちまち症状が収まり元気になったとのことです。

▼グレイハウンド


▼輸血された実際のネコ


ちなみに“人間が他の動物の血を輸血したらどうなるか”について調べたところ、『人類初の輸血』は17世紀に行なわれたとされており、その血液はなんと馬の血液だったとのことです。この輸血により一部の人は成功したと驚きの結果が残っているそうなのですが、もちろん死亡例も数多かったとされています。

現在の例として、牛の血から作られた人工血液成分で命を取り留めたという例も存在しています。この血液成分は3年という長期保存が可能でまたその人に適合するのかどうか調べる必要が無いというものだそうです。参考