イギリス紙、ガーディアンによると「自分の本音やぶっちゃけトークを匿名で発信しよう」などと謳う匿名アプリ「Whisper」について、投稿内容から個人を特定し当局に送信するという“ぶっちゃけ”も機能が付いているとスクープで報じています。
iPhone(App)やAndroid(Google Play)で無料ソフトとして公開している匿名秘密共有アプリ「Whisper」について、イギリスの大手新聞ガーディアンは「投稿者の情報を当局に通報するメカニズムが実装されている」とスクープ記事として報じています。The Guardianによると、Whisperに関しては、投稿が、米軍基地内からのものである場合には、投稿者の個人情報や投稿の内容が米国防省に通報されるように、また、現在、開発中の中国語版の場合には、全ての投稿者の個人情報が中国当局に提供されるよう作られているとも述べている。また、The Guardianは、Whisperでは、特定のジャーナリストによる投稿をトラッキングして情報管理することができるツールの開発を終え、近く、内部的に運用を開始する予定だとも述べている。
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この記事は他サイトに詳しく書かれているのですが、まずWhisperのNeetzan Zimmerman編集長率いるチームはニュースのネタになる人物をスマホを介して動きを追跡しているといいます。そのネタになりそうな人物(ネタを投稿しそうな人物)とはヤフーやディズニーで働く人から軍人、公務員で全体の約20%のユーザーで、これらユーザーがどこにいるか調べたければ社内の担当者に聞くだけで緯度経度が一発で出てくるとしています。
参考:「匿名で告白したいなら秘密共有アプリWhisperは使うな」英紙暴露でiOS専門家 : ギズモード・ジャパン
ではどのように個人情報を集めているのかという点について、iPhoneのiOSの専門家とする人物によると、そもそもアプリを初めて使うときにそのスマホに割る振られた個別IDが送信されており、既にある情報等を掛け合わせることで容易に個人を特定することが可能だとしています。
ちなみに、ガーディアンの報道にZimmerman編集長は「記事にしやがって、今にきっと後悔するぞ」などと、映画では数分後に死亡するような悪役台詞を吐いているようです。
ガーディアンによるとWhisperをスマホから消したところで位置情報は送信され続けているとしています。