これはアメリカミズーリ大学の学バイオサイエンス学部の助教授らが行った研究で、報告された医学報告書による感熱紙に使用されているビスフェノールA(BPA)という化学物質が皮膚から吸収され糖尿病や肥満などを招くということを発見したとしています。

スーパーのレシート、ＢＰＡ成分が病気を招く可能性がある | 新華ニュース 中国ビジネス情報

助教授によると、ビスフェノールAは内分泌器系(ホルモン)を撹乱する化学物質で人体に大きな健康リスクを与えると指摘しています。研究では感熱紙に使用されているビスフェノールAは触ることでも体内に吸収されることがわかったとしており、この化学物質が付着した手でスキンケアを行えば体内に吸収されるビスフェノールAの量が加速するとしています。

レシートをはじめさまざまな場面で使用される感熱紙及びビスフェノールAについて、アメリカ国民の尿からどれだけ検出されるのか調べたところ、実に90%の人から見つかったとのことです。

レシートだけじゃないビスフェノールA

ビスフェノールＡはポリカーボネート製のプラスチック、例えばCDや食料品の容器、哺乳ビンの製造過程で樹脂原料として添加されています。このような容器を洗剤で洗浄した場合や酸・高温の液体に接触させた場合、ビスフェノールA成分が溶け出すことが知られています。

人体への影響について健康に関する研究はこれまでも複数行われているのですが、日本の厚生労働省は、「成人への影響は現時点では確認できない」としている一方で、「公衆衛生上の見地から、ビスフェノールAの摂取をできるだけ減らすことが適当」と発表しています。

カナダ政府は2010年に動物実験を行った結果この化学物質を神経異常や早熟も引き起こすとして有害物質に指定しています。(参考)