大気汚染

深刻な大気汚染が続く中国。その大気汚染は旅客機の離発着も中止になるほどだといいます。今回はスモッグで交差点の信号が見えないという市民からの悩みも合せて紹介します。

ここ最近、急に秋らしくまた冬を思わせる寒さになることがあります。さて、お隣中国でも同じような季節になりつつあるのですが、寒さと共にやってくるのは暖房による大気汚染です。石炭を燃やすことで暖房代わりにする家庭が多いという中国では大変な大気汚染に見舞われており、その視界の悪さは信じ難いのですが旅客機の離発着を止めるほどだといいます。

依然猛威ふるう中国の大気汚染、飛行機のフライトも“風”次第―...:レコードチャイナ

本当にそのような大気汚染が広がっているのか。 中国の大手デベロッパーのひとつSOHO中国有限公司の理事長、潘石屹氏が10月25日の体験談をブログに書き綴っているそうです。

潘氏によると旅客機で北京空港に向かったものの、着陸したのは600kmほど南の河南省鄭州市でした。理由はキャビンアテンダントに理由を問いただしたところ「北京周辺の大気汚染の影響で着陸できません」と答えたとしています。そこで、いつ北京に向かうことができるのかと合せて聞いたところ、「1時間後に北京周辺の風向きが変わるので、その状態を見て・・・」と言われたそうです。

車の運転も困難に

この大気汚染は車の運転をも支障をきたすレベルであるという記事が北京青年報に掲載されています。記事は市民からの質問で「スモッグで信号の色が確認できず、いつの間にか赤信号で交差点に進入していた。監視カメラに写っていたら違反になるのか」というものです。(参考)

▼2013年1月に撮影された北京


これについて当局は「当日は視界は数100mで信号が見えないことはありえない」と主張しているのですが、滑走路だけでも1,000m以上ある空港で旅客機を離発着させるのは不可能だということがよくわかります。